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田んぼのいきものだより

2015年1月21日

ニホンアマガエル

こんにちは、市村です。今回は、皆さんご存知のアマガエルを改めて紹介させて頂きます。

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ニホンアマガエル(緑)

アマガエルなんて皆さん十分知っていると思うかもしれませんが、実は沢山の面白特徴を持ったカエルです。例えば、足に吸盤があること。これはアマガエル以外に田んぼで多く見ることができるトウキョウダルマガエルや、ニホンアカガエルには無い特徴で、この吸盤のおかげで、垂直の壁でもはい上がることができます。

そのため、用水路の護岸が進み、田んぼがコンクリートの壁によって、他の場所と隔絶されつつある現在の田んぼでも、今でも沢山の姿を見るこことができます。

もう一つの大きな特徴は、体色を周りの環境に合わせて変えることができること。

「アマガエル=緑色」のイメージが強いかと思うのですが、これはアマガエルが、イネやその他の緑色の植物がある環境で見かけることが多く、その場所に合わせた体色をたまたまとっているだけのものです。その為、アスファルトの壁にいる際や、稲刈り後の田んぼで出会うアマガエルは、灰色だったり、土色だったりします。これは、日本に住む、他のどのカエルもできない芸当です

(色の変化は数日かけてゆっくりと変わっていくようです)。

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少し灰色がかった個体

更にもう一つ上げるとすると、体表に細菌類から身体を守るための弱毒があるといわれていること。図鑑などによると、アマガエルを触った手で目や傷口に触れると激しく痛むと書かれています。こちらについては、私もやったことがないので、何とも言えないのですが、野生にいる生物に触れた際は、粘膜系や傷口には触れないようにするのが得策です。

カエルと言って、一番に思いつくカエル、アマガエル。このカエルが田んぼに行けば当たり前に見ることができる、そんな環境がいつまでも、できれば自分の身近に残っていて欲しいと、このカエルを見る度に思います。

 

 

市村