3月21日 タイコウさんの出汁取り教室
同じカツオ節でも、1本釣りのカツオと巻網漁法で捕まえたカツオでは全くものが違います。巻網漁法で獲られたカツオは密集した桶の中でストレスいっぱいで死んでいくので、身の状態や新鮮さが全く違います。また魚の資源保護の視点から言っても、巻網漁法は一門打尽、小さいカツオもほかの魚もいらないものはみんな廃棄してしまい、海に帰されることはありません。これではカツオだけでなく海の資源が枯渇してしまうのも時間の問題です。
問題はそれだけではありません。そのカツオにカビをつけて鰹節にする技術を持った職人も後継者がなく、滅びようとしています。タイコウの稲葉社長は、1本釣りの漁師や、カビ付け職人が滅びてしまわないように、1本釣りのカツオで作った本枯れ節の価値を消費者に伝え、人と資源を守ろうと頑張っている方です。メダカのがっこうでずっと出し取り教室をしてくださっているのも、メダカのがっこうが、草も虫も人も元気に生きられる田んぼを作ってくれている農家が滅びないように、この田んぼのお米の価値を消費者に知らせ食べてもらうことをがんばっていることに共鳴してくださっているからです。
日本食が世界遺産になりましたが、評価の重要ポイントは、昆布と鰹節でとった出汁の旨味でしょう。その立役者が滅びてしまわないように、皆さん出し取り教室に本当に大事なことを学びに来ませんか?
参加者の感想をお伝えいたします。
・今までの出汁取りが何だったのかと思うほど目からウロコの2時間でした。インターネットや料理本の情報で頭でっかちになっていたのでシンプルに出汁取りをしていきたいと思いました。
・面白かったです。鰹節の削りは難しすぎです。いつもパックになっている出汁しか使ったことがなかったので。これからが楽しみです。
・鰹節、昆布ともおくが深くてとても勉強になりました。「素材がよければ何をしても良い。」「絶対はない」など洋々な学びがありました。まずは出汁を毎日ちゃんと取ります。
・素材を超える旨味はない。素材が良いものは出汁取りのテクニックは入らない。素材が良いものは経済的だ。講師の人柄にほれました!