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活動報告

2015年4月17日

4月12日 食とお米とその周辺の研究会(醤油の研究)

米・味噌・醤油は日本人が健康に生きていくために必要な基本的な食料。これが完全に良いものなら日本人の健康は心配ありません。しかし現状は惨憺たるもの。醤油の自給率は何と0%。原料のほとんどは、遺伝子組み換えの大豆の油を搾った脱脂大豆で輸入されたもの。遺伝子組み換えでないと書いてない限り、遺伝子組み換えであること。その脱脂大豆は油の研究の時勉強したノルマルヘキサン(ベンジン)に溶かして抽出した後の大豆。小麦もポストバーベストを経た輸入小麦。とても使える原料ではありません。

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そこで、今回は醤油の研究をしました。ゲストはメダカのがっこうの持ち込んだ農薬ゼロの大豆と小麦に醤油麹をつけてくださっているあきる野市の近藤醸造店の近藤社長ご夫妻。東京で1件だけ残っている国産丸大豆で醤油を醸造しているお店です。実は私たちは昨年から近藤醸造店に麹をつけてもらっているのですが、この醤油を搾ってみたら今までの中で一番味が良かったのです。そして醤油の搾りかすも今までと違ってとても美味しいのです。どうしてかと思っていたら、思い当たる節がありました。それは夫婦力を合わせて麹をつけて温度管理をしてくれているのです。それと近藤社長の人柄だと思いました。不正やごまかしとは無縁の人間性なのです。

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大企業の醤油造りは、本醸造と言っても温度をかけた即醸作りが主流。砂糖や甘味料(ステビアなど)、ブドウ糖果糖液糖など遺伝子組み換えのトウモロコシからとったコーンスターチから抽出した糖分、アルコール、アミノ酸などが裏の表示にあるものもかなりあります。本醸造の説明からは理解できない添加物です。それでもこの本醸造はまだ良い方、新式即醸作りだと、大豆を加水分解した旨味を使ってさらに短縮したり、2週間で作る方法もあり、醤油の味を作っているようです。加水分解とは塩酸で溶かしだし、苛性ソーダで中和させてうまみを引き出す方法です。しかしこの塩酸や苛性ソーダは原料ではないので表示する義務はないのです。

それに引き換え、近藤社長ご夫妻の醤油造りのお話は誠実さにあふれ、本当に良い方に麹をつけていただいていることに感謝いっぱいになりました。近藤社長は、従来の醤油造りとは違う、太陽と風による醸造を面白いと認めてくださり、今年は店先で1樽この方法で醸造して下さっているのです。醤油造りはまだ募集中です。1口17000円(会員15000円)で5升の醤油が手に入ります。関心のある方は事務局までご連絡ください。(報告:中村陽子)