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中村陽子のコラム

2001年12月11日

お金に愛を乗せて

 意識や祈りは偉大な効果があります。朝と寝る前に、人間を乗せた地球の平和と調和を祈り、全体が光り輝くまでイマジネーションして、ありがとうございます、と言うのが私のやり方です。人間を乗せた地球、とあえて言うのは、ホーキング氏の人間主義、美しく調和に満ちた法則で動く宇宙モデルがどんなにたくさんあっても、、その美しさに感動し、賞賛する人間がいるモデルを神様が選んだからです。
 祈りを始めてから、何年も前から知っていたのに、心と心が出会っていなかった人と本当に知り合うことができたり、自分の本当にやりたいことが少し近づいてきたり、私の心と体の中までバランスが取れてきました。地球の幸せは、私から始まるみたい。


 私の大切な友達たちが、最近お金に困っているので、お金って何だろう、とずっと考えています。カーネ、というのはある国では魂、という意味だと聞いたので、お金は本来愛と関係があるのではないか、と思ったり、太陽光も水も空気もみんなタダで食料となる植物や動物を育ててくれるけれど、それをとってきてくれる人には、「ありがとう」と言う気持ちでお金を払うし、自然界に放り出されたらピン一本作れない私に、鉄鉱石からなべや包丁やヘヤピンを作ってくれる人には本当に感謝で、いくら払っても高いと思わないし、お金って、「ありがとう、手伝えなくてごめんなさい、これからもがんばってね」という心を紙に書いて発行したものではないか、と考えました。その本来のお金の働きを形にしたのが、各地で始まっている地域通貨なのでしょうね。
 ですが、私は今流通しているお金に、もし多くの人が愛を乗せて自分の元から旅立たせたら、意識や祈りに負けない効果があるのではないかと考えたのです。
 こう感じたのは私の体験からです。この一年、私はたくさんのお金を動かしました。“メダカのがっこう”というNPO法人を立ち上げ、たくさんの活動をしたからです。絶滅しそうな田んぼの生き物たちに「ごめんなさい」、私ができないことをしてくれる人たちに「ありがとう」、この教材が世の中の意識を変えてくれるよう、「がんばって」という気持ちでたくさんのお金を出しました。理事の方たちも、肩書きだけの人はおらず、お金でなければ働きを出す、といった実働の方ばかりで、本当に頭が下がります。そして、私たちの活動を応援してくれる方々から、励ましの心がいっぱい詰まった会費や寄付金をたくさん頂きました。どのお金にも愛がいっぱい溢れていました。「みなさん、本当にありがとう」、このお金を一円の無駄もなく最大の効果を出す努力をしています。おかげさまで、“メダカのがっこう”は生まれたばかりのNPOにもかかわらず、みんなから愛され、一流のNPOに育っています。
 もう一つの体験は、私が共同発行者になっている「虹」という雑誌が、財政難に陥り、何とか助けられるものならと思い、SOSのお手紙を出したところ、たくさんの人が新たに共同発行者に加わってくださったことです。本当に感謝に明け暮れる毎日で、この励ましの心がいっぱい詰まったお金に応えるためには、真剣に経費節減と、内容の充実に取り組んで、誠意の限りを尽くしたいを思っているところです。
 また、お金は今とても出せないけれど、多くの購読者を募って下さったり、「いつかきっと出せるように生活を立て直していくから、待ってて」と、お金が出せない心の痛みをこれからの目標にしてお便りしてくださった方も数人いました。私はそれらの郵便を両手ではさみ、ジーンと湧いてくる涙を拭いて何度も感謝しました。こんなにステキなお便りが頂けて、こんなに感謝な日々が過ごせて、私は本当に幸せです。
 事実、私が今年携わったお金には、全て愛が乗っていて、すごい働きをしてくれました。
 化け物のように変わってしまった株の世界だって、元を正せばお金本来の働きをしていました。一銭もないのに、夢を実現させた人の話を読みましたが、彼は自分の夢を語り、それをたくさんの人に買ってもらったのです。株の原型だと思いました。夢を持っているすばらしい人にかけてお金を出す人、それに応えて夢を実現し、軌道に乗ったところで楽しみを提供したり、配当金を出す人。「私の代わりにがんばって」、という気持ちで株を買ったとしたら、値が騰がったからといって売ったりしませんよね。
 たくさんのお金を通過させ、その度に、「ありがとう、がんばって、手伝えなくてごめんなさい」という気持ち、“愛”をのせてお金を旅立たせましょう。すると、大きな夢を持ち、もっとこんなことをしたい、あの人をもっと生かしたい、と思っている人(こういう人はお金がなくても出してしまう)のところに、愛という意識を乗せられて旅立ったお金は、意志を持って行くのではないでしょうか。大きな夢を持った友人たちのところをたくさんのお金が通過しますように。