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中村陽子のコラム

2014年9月25日

自給自足体制づくりは二重生活から

今なぜ自給自足なのか ―都市農村提携型自給自足の仕組み―

それは、メダカのがっこうの最終目標である「生きる環境と安全な食料に困らない日本を次世代に残すため」です。現状は、健康な身体をつくる安全な食料は買えなくなってきています。この4月、毎年梅干し作りの時に無農薬栽培の梅を送ってくれる梅農家に会いに、和歌山に行ってきました。驚いたことに、ホテルや空港で売っている梅干しの中に、梅と塩だけで漬けた本物の梅干しは一つもありませんでした。無添加とある商品も蜂蜜や砂糖を使った味付け梅漬けで賞味期限は半年。また添加物を使って減塩にしている梅漬も多くありました。もし無農薬栽培の梅と日本の自然海塩で塩分20%の無添加の梅干しが欲しいのなら自分たちで作るしかありません。

たとえ今自分で作る余裕がなくて、人にお願いするにしても、作り方を実際に知っているのと、知らないのとでは全く違ってきます。原料から揃えることを一度やってみると、核心が掴めます。私は自分で醤油を作ってみるまでは、日本の醤油の自給率が0%で、大手企業の原料はすべてポストハーベスト済みの脱脂大豆と遺伝子組み換え小麦であること、しかも数か月の即醸造りであるため、いろいろ添加して醤油らしい味をつくっていることを知りませんでした。

私たちは、企業秘密で作られたもので、健康を支えられたくありません。努力すれば自分でも作れるもので、自分の健康を維持できなければ、安心して暮らせませんよね。

DSC_1712みそづくり

ひまわり油の濾過        味噌作りの麹造り     醤油もろみの天地返し

醤油仕込み梅干し

醤油搾り         梅干し土用干し    たくあん漬け

メダカのがっこう自給自足くらぶは、米、味噌、醤油、梅干し、たくあんを無農薬・無添加で手造りしてきましたが、今年から油も作ります。民間稲作研究所の稲葉先生のグリーンオイルプロジェクトとコラボして、ひまわりの種を蒔き、種を圧搾機で搾るのです。市販の油は遺伝子組み換えの上、有機溶剤で抽出し、酸化防止剤を添加しています。油も無農薬・無添加のものを自分たちで作りましょう。

 

さて、メダカのがっこうの自給自足は、命を大切にする素晴らしい農家と力を合わせて実現することが特徴です。これを都市農村提携型自給自足体制と呼んでいます。そう、都会に居ながら自給自足生活が目指せるのです。私は兼農主婦です。皆さんも兼農会社員、兼農社長、兼農教師、兼農デザイナー等を目指し、二重生活を楽しんでください。

これは大変良い方法なのです。自給自足生活は本来お金が要らないもう一つの世界です。作る時はタダ働きですし、出来た醤油や味噌は市場経済にカウントされません。もう一方で、私たちは市場経済に生きて、生活費を稼いでいます。あなたの能力と知恵を働かせて稼いでください。そのお金でもう一つの世界を作りましょう。お金を何に使うかは自分の身体やこの国を建てなおすための選挙にあたります。お金に使われるのではなく、良い考えを持ってお金を活かして使いましょう! よいご先祖様になるために。