6/16-17 佐渡 田の草取り・生きもの調査ツアー
6月16、17日連日、新潟県佐渡島に「生きもの調査・草取りツアー交流会」に行ってきましたー
佐渡では、トキの野生復帰を目指す農業者があつまり、『トキの田んぼを守る会』という会を立ち上げています。
不耕起栽培や冬・水・田んぼなどを行ってトキのエサ場になる多様な生物の生息する田んぼづくりを行っているのです。
メダカのがっこうも頑張っている農家さんを都市部から支援すべく、田の草取りツアーを企画
今年で2年目になります。
今回は総勢43名で行ってきました
佐渡に着き、お昼のマグロ丼を堪能したら、早速、トキの田んぼを守る会の池田一男さんの田んぼの草取りです。
そこはもちろん田んぼを耕さない不耕起栽培で、化学肥料も農薬も使っていません。
トキの田んぼを守る会 会長の斎藤真一郎さんのあいさつと草取りのしかたの説明を終えると、常連さん方は待ちきれずに田んぼの中に入り、楽しそうにずんずんと草を取っていきます。
田んぼはあったか、それでいてひんやり。とてもいい心地
上から手のひらでヒタヒタ触るとお餅のように弾力があり、中に入れるとお豆腐のようにふんわりとした感触の土。
それは、イトミミズがせっせと作り上げたトロトロ層。
青空の下、棚田の中で風がそよぐとすがすがしく、誰ともつかず『気持ちがいいねぇ』と声がもれます。
まさにイネになった気分です。
和やかな雰囲気の中、プチ.ハプニングもありました。
田んぼの深みにうっかり長靴をとられてハマってしまった女性
手を借りての救出劇の末、なんとか畦に一時非難しました。
その後、どうしようかちょっとだけ考えていましたが、かすかなあきらめとともに長靴をぬぎ、ズボンをひざ上までたくしあげ、大きなやる気を持って再度田んぼに入っていきました。
佐渡の田んぼは、草・草・草!で、とても草取りが大変だと聞いていましたが、今年は例年に比べて草が抑えられているようでした
参加したみなさんの熱心な作業で、池田さんの田んぼ1枚、長畝生産組合の田んぼ2枚と、広い田んぼの草取りもほどなく終わりました。
佐渡は柿と牡蠣が名産なんだそうで、冷凍柿のさしいれがありました。
丸かじりでいただいた柿は、冷たくて甘くて、とても美味しかったです
さて、次は田んぼの生きもの調査です
メダカのがっこう 生きもの調査隊長であり、「NPO法人田んぼ」理事長の岩渕成紀さんの指揮のもと、地元の方や小学生.中学生も加わって行いました。
畦を歩いてカエルの種類と数をカウントするカエル調査では、ニホンアカガエル、アマガエル、シュレーゲルアオガエル、モリアオガエルを発見しました
男の子たちは外来種のアメリカザリガニ取りに無我夢中。
女の子たちはイトミミズやミジンコを探す楽しみにはまっていました。
田んぼの作業後は、岩渕成紀先生の特別講義です。
生きもののたくさんすむ田んぼをテーマにお話していただきました。
冬にも田んぼに水を張る“冬・水・田んぼ”にすることで生きものが住みやすくなり、稲作りにも水環境にも良い効果があることを、ご自身でのお米を作りを通して実感しているそうです。
温泉で一風呂浴び、夕方から地元のお母さんたち手作りの郷土料理による交流会が行われました。
佐渡名物のお料理がずらり
佐渡名物?!ドジョウ汁もでました。
最初シジミ汁の香りと思っていたら斎藤さんがニヤリ、「トキも大好きなドジョウさ」。
ドジョウ汁にはお初にお目にかかりましたが...食べました
中身はジャガイモ、ゴボウ、タケノコ、ソウメンも入っています。
小骨はあるけどかたくなく、よくだしが出ているし、汁と一緒にかめばますます味が深まります。
おかわりする方も大勢いらっしゃったようですよ
佐渡近海で獲れたばかりの魚介類も美味しかったです。
カレイ、トビウオ、イナダ、イカ、サザエなどなど、そしてあのとろけるような甘いマグロ。
佐渡の郷土芸能「文弥人形」「のろま人形」も披露されました。
日本の伝統文化というものを初めて観て、大変感動しました
交流会は3次会(有志参加)まで続いたようでした。
次の日は、5:00出発でカンゾウ群落見学に行きました。
連日の過酷な早朝稼動でしたが、あの景色を観たら、朝の眠気も吹き飛びました。
早朝から車を出してくださって農家の方に感謝です。
参加者のほうも、寝過ごす人もいなくて、見事でした
その後、トキ保護センター近くにある「トキの田んぼを守る会」の3枚の田んぼと金北山の麓の田んぼの草取りを2班に分けてやりました。
草取りは一人二人ですれば大変でいやな仕事ですが、みんなでやればこんな楽しく早くできることを実感しました。
来年も皆さんよろしくお願いします。
最後に、佐渡トキ保護センターで人工飼育されているトキを垣間見・・・濃すぎるほどの盛りだくさんの2日間でした。
2日間、移動も食事も全て農家の方たちのお世話で、過ごしました。
農家民泊された方も、素晴らしかったらしく、その感想は、機関誌に掲載させていただきます。
ご覧になって下さい