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中村陽子のコラム

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2017年5月20日

種子法廃止につづいて品種の多様性と種子情報が奪われる!

 前回の続報です。主要農作物種子法を廃止する法律案の外に、次の3法律案が可決されています。農業競争力強化支援法案、農業機械化促進法を廃止する等の法律案、土地改良法等の一部を改正する法律案。このうちほんの一部を読み解いてみました。

 農業競争力強化支援法案って何を強化する法律案だと思いますか。
 例えば、第8条の3では、「少量多品種な生産資材の銘柄集約のための地方公共団体等の基準の見直し」という訳のわからない法案は、先人たちが営々と開発努力をしてきたおかげで、在来種を含めて600以上に及ぶ稲の品種があるのですが、これら少量多品種の種子を維持管理することは民間では採算が取れないので、「銘柄集約」つまり、5~6品種くらいに減らそうというものらしいです。「農業競争力強化」とは、日本の農業を強くすることではなく、外資を含めた民間企業を強くするための法案なのです。
 種子の多様性こそ気候変動や病虫害から守る道なのに、何かあったら日本の米が滅亡してしまいます。

 また、第8条の4では、「種子その他の種苗に関わる民間事業者による生産及び供給等の促進」という文章からは何のことか読み取れませんが、実は、独立行政法人や試験研究機関、都道府県が持っている種子情報を、大手企業や海外の種子企業に無償で提供しなさいということらしいです。
 長年にわたって研究開発されてきた在来種を含めて600種以上、奨励品種だけでも300種以上の稲の品種情報が、外資を含めた民間企業に提供されてしまいます。
 種子の開発には、多くの時間とお金がかかりますが、日本が蓄積してきた優秀な品種の情報を無償で譲り受けた民間企業が、次に発芽できない遺伝子操作を施して品種登録すれば、これはすでに民間企業の所有物となり、特許権が生じ、企業は開発費を使わないで特許料や種代が入る仕組みです。まさに外資を含めた民間企業の競争力を強化支援する法案なのです。

 日本の農家が稲を自家採種栽培するのは10%程度ですから、都道府県が種を提供できなくなると、海外の種子企業の稲種子を日本の生産者は買うことになります。彼らが市場を支配すると、まだ安全性についてカルタヘナ法=遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律、の承認がとれていませんが遺伝子組換え稲種子がついにやってくると思います。食品安全委員会はすでに安全だといっていますから申請さえすれば作付できるようになります。

 それでは食品安全委員会は、なぜ安全だというのでしょうか?
 なぜかというと、安全でないという研究はすべて伏せられ、安全だという研究だけが採用されるからです。
 昔からそうでした。世界最初の圧力団体である砂糖業界は、奴隷制度への批判も、砂糖の摂りすぎが健康を害するというWHOやアメリカ農水省の注意書きも消し去る力を持っているのです。最強の戦略物資である種を握ろうとしている多国籍企業の最大株主はビルゲイツだそうですから、日本の行政が立ち向かえるはずがありません。

 なぜ、国民のほとんどが願わない法案が簡単に通ってしまうのでしょうか?
 それは、内閣総理大臣が、総理大臣の諮問機関である規制改革推進会議を使って総理のご意向通りの答申を出させ、それを閣議決定し、反対しない官僚を使って立法案を作成し、保守多数の国会で可決できるからです。
 調べてみると、規制改革推進会議には、国民から選ばれた国会議員も、実際に生産している農家もいません。議長は日本郵船株式会社取締役の草刈隆郎氏、続いて大学教授、ヤマトホールディングス株式会社会長、証券会社社長、キャスター、ディレクター、経営の専門家など15名、農林水産専門委員は、東京大学大学院農学生命科学研究科教授の本間正義氏以下、大学教授や農業経営者の編集長、富士通総研の研究員など5名という少数の有識者といわれる方たちが、国の存亡にかかわる重大事を答申したメンバーです。

 もし、すべての国民がこの法案の内容を知ったら、9割が反対するはずですが、国会(衆議院)では、賛成158票(自民、公明、維新)、反対73票(民進、共産、社民、生活)の大差で可決されました。反対意見の質問をした議員まで、党則に従って賛成したそうです。国会議員が自分の考え通りに票を入れられない国が日本なのです。まるで見えない鎖に縛られた奴隷のようです。私はこれらの法案に賛成票を投じた国会議員を決して許しません。国会議員には命を張って国民の命と先祖からの財産を守っていただきたいです。
 まだこの一大事を知らない農家もたくさんいます。種を扱う当事者なのに、相談されませんでした。国が秘密裡に国家滅亡を企てた場合、誰が罰したらいいのでしょう。それは国民しかありません。先ずこの危機的状況を周りの方に知らせてください。

 次世代に生きる環境と安全な食糧に困らない日本を残すためには、放置できない展開になっています。次回までにもっと勉強して、私たちができることを提案します。

2017年4月20日

日本の種と自家採種の権利が大変なことになっています!

 4月14日に主要農産物種子法廃案が衆院で可決されてしまいました。この日、参考人として呼ばれた西川教授は「種子が消えれば、食べものが消える。そして君も」という言葉を紹介し、種子法の重要性を述べましたが、国会は廃案にしました。日本は国として種子を守ることをやめました。多国籍企業による種戦略の日本侵略は完成されます。命を支える食への深刻な影響があります。この重大事件をマスコミは報道しませんでした。ですから、このことを知らなかったという国民がいないように、みんなに知らせてください!
 TPPがトランプ大統領の出現で棚上げになったと油断していましたが、TPP関連法案が次々と可決されています。名を諦め実を取る動きになっているようです。
 まず「水道法改正」、水道の民営化を進める模様。民営化が実現すれば、次々と買収され、多国籍企業の傘下への道ができたようなもの。民営化といっても、水道料金は安くなるというわけではなさそうです。水は命を支えるためにすべての人に必要なもの。貧富の差に関係なく、安価で安心な水を、国が保証してほしいです。
 では、種子法の廃止とは、どういう意味でしょうか?
 昭和27年から日本の食料自給のため、自治体などにその地域に合った作物のタネの開発・普及を義務づけていたのが種子法です。
 しかし、種子法廃止が実現してしまうと、どういうことが懸念されるでしょうか。以下5つにまとめてみました。

① これまで、先人や、公の研究機関で、長年にわたり税金を使って研究してきた種子情報が、外資も含めた民間に払い下げられる。種子情報は、日本の先祖からの財産なのに。
② 官民共同研究と称して、これらの種を改良した品種に、特許権が生じ、種の価格が5倍ほどになる可能性があります。現在でも「コシヒカリ」の種は、1キロ540円ほどですが、ある企業が開発したF1種の米は、1キロ1500円以上です。
③ 新品種には、強い知的財産権=特許権が与えられる。(たとえ、在来種の方針の有機農場でも、近くの農場で使用された登録品種の種がこぼれて芽が出て育った場合、特許侵害で損害賠償請求されることが、外国では起きています。)
④ これらの種を使用した場合、自家採種は原則禁止。毎年、高価な種を更新することが義務付けられることになる。
⑤ 種子法が廃止されると、都道府県でこの事業につける予算の根拠を失い、今までのような種の研究や管理ができなくなる。混乱がおきる。
⑥ 民間が参入するということは、いずれ外資系の種子会社が参入し、日本のタネを独占することにもなりかねない。なかでも遺伝子組み換え作物は、すでに生態系破壊、健康被害への深刻な影響が出ているが、そうした作物の種が日本に広まる恐れがある。

 既に、今年の3月14日、日本モンサントは「ほうじょうのめぐみ」を新たに品種登録し、3月15日には、住友化学の「コシヒカリつくばSDHD」を品種登録しました。すでに、日本モンサントは、2005年に「たべごこち」と「とねのめぐみ」を登録しています。また、住友化学は2008年から2012年の間に、3品種の登録をしています。

 これらの種は、高価格の上、購入しても1回の米の収穫しかできません。例えば、日本モンサントの「とねのめぐみ」の場合、契約書には、「本件種子を1回の米の収穫のためにのみ使用し、育種目的、採種目的、研究目的を含むその他の如何なる目的にも使用しない」と書かれています。

 住友化学は2010年からモンサントの提携、米倉社長が日本経団連の会長時代にTPP推進の先頭に立った理由が今わかりました。
 どれだけ、心ある農家、官僚、市民が怒り、心を痛めていることでしょう。日本はなんて弱い国なのでしょう。この国を動かしているトップはどこの国の人なのでしょう。少なくとも国民の方を向いてはいないようです。
 国の防衛は水にあり。土にあり。種にあり。食にあり。
 この基本がわからない政治家が国を動かしていると思うと絶望します。また国民の命より自分の利益を優先する経済人が、モンサントの侵略に手を貸していると思うと、戦慄が走ります。この国は、行くところまで行くのでしょうか。

 何が起ころうとも、私たちは、次世代に自立した日本を残すために行動します。みんなにこのことを知らせて、日本の種と、自家採種の権利を守りましょう!

 メダカのがっこうでは、5月7日(日)、オイルと種子法廃止の勉強をして、オイルプロジェクトでヒマワリの種まきをします。ヒマワリの種は、春林蔵というカナダから購入したF1種を自家採種を続け、年月をかけて安定した品種に戻している最中の種です。座学と実践の両方ができますよ。
詳細・お申込みはコチラから→ http://npomedaka.shop-pro.jp/?pid=74164716

2017年3月20日

野草の季節が始まりました。なぜ野草なのか。

 たくあん漬け、味噌造り、醤油搾り、醤油仕込みなどの寒の仕事が終わり、田んぼ仕事が始まりました。次は、野草摘みと野草料理、田植え、田の草ツアー、梅干づくり、オイルプロジェクトと目白押しです。毎年何かしら自給できるものを増やす、何かを作れる人になるというのは、始めてみると、とても楽しいものです。

 メダカのがっこうは命を頂く基本食として、お米と塩と梅干とたくあんと油を原料から無農薬無添加で作っていますが、次は、野草を知ることが重要です。どうして私たちが野草に注目するのかと言えば、それは今みんなが食べている野菜の99%以上が、命がないF1種や遺伝子組み換えの作物だからです。F1(エフワン)と言うのは、一代限りの交配種で、収穫した作物の種を蒔いても、ちゃんとした実がつかないのです。これは1960年代から広く栽培されるようになり、まず大豆やトウモロコシや小麦から始まりました。遺伝子組み換えなどが問題になる遥か前、40年以上昔から、じわじわと種類が増え、現在はほとんどの野菜がF1種です。F1種は、毎年種と化学肥料と農薬を買うように設計されています。無農薬の農業には向かない種です。

 何よりも問題なのは、命をつなげられるような種をつけない実や作物を私たちが食べているということです。ニンジンが体にいいとか、ゴボウがいいとかいう話しではなく、玄米菜食がいいという食養生の段階でもなく、野菜の実態が命のないものになっているのです。これではいくら1日30品目食べても、野菜を300g食べても、どんないい料理を作っても元気になれるはずがありません。
 それに引き換え、野草は自分で種をまいて、発芽時期をずらして、いろいろな気候変動に対応しながら命をつないで繁栄してきました。

 野草からいただくのは生命力です。まず元気になる。目覚めが良くなる。動くことが好きになる。気持ちが明るくなり、毎日が楽しくなって人が集まってくる。草はすごい根を持っていて硬くて重いコンクリートをめくり上げて生えてくるのですから恐れ入ります。野草を食べると打たれ強さをいただくのです。

 野生動物は、自分の命をつなぐ食べ物を忘れてしまった人間とは違って、命あるものと命のないものを見分ける力があります。倉庫の中に在来種とF1の種の両方を入れておくと、ネズミたちはF1の種には手をつけず、在来の種を見事に食い尽くすそうです。また、遺伝子組み換え飼料も倉庫のネズミは一切食べないそうです。
 空腹にしたアオダイショウの前に無精卵と有精卵の卵を置くと、いきなり有精卵を飲み込むのに、無性卵には見向きもしないそうです。彼らの本能には驚かされます。

 戦後私たちは、どんどん命のない食べ物ばかりになってしまいました。米を食べなくなり、塩が変わり、水が塩素入りの水道水になり、命のない食べ物ばかりになった結果、今までなかった病気がいくらでも増え、若者は生殖不能を起こし、女性には無月経や無排卵、不妊につながり、男性は精子の数が減り結婚できない状態になるのは、当然ではないでしょうか。

 もし、私たちに命あるものを見分ける野生の感性があったら、今の日本にはほとんど買えるものがなく、食べるものがないことがわかるでしょう。だから、メダカのがっこうは、生きていくのに必要な最低限の基本食糧と調味料を原材料から農家と力を合わせて、作っているのです。けもの道のような細い道ですが、すでに道はあるのですよ。

 それから、薬は草かんむりに楽と書きますが、草は身体を楽にしてくれます。野草の王様ヨモギの使い方を少しだけご紹介しましょう。まずヨモギはほぼ万能です。悪い虫に刺されても、ヨモギを手でもんで汁をつければ、後が残らずきれいに治ります。深い切り傷もヨモギを唾でぱっぱっともんでしっかり傷口に当て、手ぬぐいで巻いておけば治ります。これには日ごろお米を食べていることが大切です。お米を食べていると細胞が緻密になり繋がり易いのです。またヨモギや生姜の足湯は足から毒素を抜く働きがあります。痛風で足に肉食の毒がたまっている人は生姜を摩り下ろし、40度位の湯に入れて塩を一握り入れ30分くらい足湯をすると足の裏からどんどん毒が抜けていきます。またヨモギをカラカラに干しておいて、それを煮出し、塩を一握り入れて足湯をしてもスーッと抜けていきます。風邪を引いたときも良く効きます。肝臓が疲れているときもヨモギを刻みすり鉢ですって布に包んで背中からシップをすると楽になります。シップの後には、生姜油といって、生姜の絞り汁と胡麻油を手で練ったものを塗ります。この生姜油はブユに刺されたときにもよく効きます。
 ヨモギは農薬を撒かなければ、日本中の里山に生えます。日本の地面は薬屋なのです。

 野草は八百屋で売っていません。ネットでもお取り寄せできません。摘んで3日経つと魂が山に帰ってしまうからです。それに、農薬や化学肥料でまみれた農地には生えません。では野草を採るには、どうしたらいいのでしょう?

 野草を採ると言っても無断で人の土地に入るわけにはいきません。私たちが良い野草を安心して取りに行けるのも、長年農薬や化学肥料を使わずに田んぼや畑を造り続けていて下さる農家がいるからです。除草剤を撒いた畦には、稲科の雑草が繁茂します。メヒシバ、オヒシボ、エノコログサ、などです。柔らかい野草類は生えてきません。ですから、メダカのがっこうの農家のように、環境を取り戻してくれている農家が継続してその農地を守っていけるように、行動しなければなりません。お米の価格革命=フェアートレードや田の草取りのお手伝いをする援農隊の活動など、出来る限りの努力をするつもりです。ご一緒にがんばりましょう。

 年を重ねても、お金で買うことしか知らない老人になりたくありません。いざという時に体を楽にしてあげられる人に、食料を作れる人に、日本の大地の恵みを生かせる知恵を持った“頼りになるばあちゃん”になりたくて、私は少しずつバージョンアップしています。今年は、醤油の元となる大豆と小麦の麹付けに成功しました。うれしかったです。

 野草摘みから始める野草料理教室は、4月9日(日)大田原の水口農場で、翌10日は田んぼカフェで採って生きた野草を使っての料理教室があります。ご参加お待ちしています。http://npomedaka.shop-pro.jp/?pid=60071840

2017年2月20日

自家採種を守っている農家たち

 現代は、自家採種を守ることが容易ではない時代です。その中で、メダカのがっこうの農家の米作りは、毎年、次の年に蒔く種籾を確保しておく自家採種を守っています。

 これに対し、一般のほとんどの農家は、毎年種を買っています。これを種の更新と言い、農協が推し進めています。それどころか、兼業農家のほとんどは、種から苗さえ育てず、農協から苗を買っています。
 稲作りの作業と言えば、トラクターで田んぼの代かきをし、畦塗り機で水漏れしないように畔を作り直し、田植機で苗を植え、除草剤を撒いたら、あとは水管理をし、稲刈りまで田んぼに入りません。穂が出たらカメムシ防除と言って殺虫剤を撒き、成熟したらコンバインで稲刈りをします。1年間に数日間の労働でお米がつくれます。
 農協から買う苗は、種のうちから農薬で消毒され、高い温度で発芽させ短い期間で育てた苗なので、病気や虫に弱く、農薬や化学肥料が必要になります。こうして一般農家は、種、苗、農業機械、農薬、化学肥料は全て農協から買います。その代わり農協は、収穫したお米はまとめて買いあげてくれて売ってくれます。

 しかし、その買い上げ価格は1俵(60kg)あたり一万円前後という低価格なので、米作りをする農家に後継者などでてくるはずはありません。創業当時、農家の味方であったはずの農協は、今や管理者側に徹してしまっていて、日本の農業を守ってくれていません。
 これに対し、自家採種をし、農薬や化学肥料を使わずに稲作りをする私たちの農家たちは、農協を通してお米を売ることは出来ないので、自分でその価値を分かってくれる消費者を探すことになります。メダカのがっこうはこの素晴らしい農家たちを守るための消費者のサイドから作ったNPO法人です。買い上げ価格も1俵当たり、48,000円~30,000円を下限にしています。農薬化学肥料を使わずに日本の田んぼ環境や種を守ってくれている仕事内容や仕事量からいって、これでも安すぎるくらいです。

●種を更新させるための仕組みに乗らない苦労
 数年前、新潟県では、BLコシヒカリという種以外で作ったお米を、新潟産コシヒカリと認めないという方針を出しました。私たちが応援している佐渡トキの田んぼを守る会の農家たちも、JA佐渡からその方針が出され、かなりの農家が従っています。BLコシヒカリを使わせる理由の一つに、イモチ病に強く、農薬が減らせるというものがあります。しかし私たちの稲作り方法、成苗疎植だと風通しも良く、丈夫な苗なので病気にももともと罹りません。
 種には農薬や化学肥料が必要なように設計された種と、そうでない種があります。私たちは農薬や化学肥料を必要としない種を長年守り続け、また丈夫な苗創りなどの技術があるので、全くBLコシヒカリにする必要がないと判断し、今までのコシヒカリを作り続けてくれるよう、農家にお願いしました。もちろんそのお米は全量メダカのがっこうの会員で買い取ることになります。私たちの趣旨に賛成の数件の農家がこの申し出を受けてくれ、今でも従来のコシヒカリで作り続けてくれています。そしてその種を自家採種してくれています。

 しかし、買い手がついていないお米に関しては、JAに従わざるを得ません。というのは、このBLコシヒカリを使わない限り、新潟産コシヒカリと認めてくれないだけでなく、1俵あたりの買取価格が違うからです。そして当然種は毎年買わなければいけません。毎年更新することが、条件だからです。

●自家採種を守ることはどうして大切か
 自家採種を守るためには、毎年、栽培しなければなりません。前述したように、化学肥料や農薬が必要となるように設計された種がどんどん開発されています。農家が種籾用の種をとっておかずに、こちらの種に変えて栽培してしまうと、1年で従来の種がなくなってしまいます。
 この危機が佐渡では1度ありました。ある年、メダカのがっこうがお願いした従来のコシヒカリの種での栽培をしてくれた2軒の農家を残して、ほか全員が新潟県とJA佐渡の方針であるBLコシヒカリに変えてしまいました。ところが収穫後、米屋や数軒の大口消費者から、炊き上がってから時間が経つと味が落ちるということで、従来のコシヒカリに変えて欲しいという依頼がありましたが、種が足りなくなってしまい県外から調達しました。

 自家採種という植物にとって当たり前のことは、今や農業から姿を消しています。99%が毎年種を買って農業をしています。種はF1種と言って、1代限りの交配種になり、種ができても同じ形の作物はできないように操作されています。遺伝子組み換えも、除草剤や農薬とセットで設計されています。今では禁止されていますが、自殺種と言って、種ができないように操作する技術もあります。全ては種を農薬とセットで毎年更新、購入させるための戦略です。

 自家採種は、国家安全保障上の最重要課題です。メダカのがっこうの農家たちがやっていることは、本当に大切な仕事なのです。味や生命力の問題だけではありません。日本の大手の種苗会社がほとんど外資の経営下にあり、種の倉庫は外国にあるのです。米はまだ遺伝子組み換えはされておらず、自家採種をやろうと思えば出来る状況です。国の防衛は食にあり。読者の皆様、どうぞメダカのがっこうの農家のお米を食べて応援してください。

2017年1月20日

お米の優位性10項目

 前回、「恐るべき田んぼの生産力」では、田んぼがいかに自然の力を引き出せるところか、肥料が余裕で自給できるところであることを書きました。その田んぼで穫れるお米は、肥料を入れた田んぼのお米と違い、人を健康にするので、「奇跡のお米」と呼ばれています。今回は、お米の優れた点を10項目挙げてみました。

1.米は単なる食料ではない。
 2000年以上前の中国で365の食料について毒のあるなしや効能をまとめた「神農本草経」によると、米は内臓の活動力を増し、煩悶をなくし、下痢を止め、筋骨を壮健にし、血液の流れをよくし、五臓の働きを調え、胃の活動を補い助ける。その効能は、他のものの及ばないところである。との記述がある。
 また、米を含めた五穀について、「天が五穀を生ずるのは、人を養うためである。これが得られれば生きられるし、得られなければ、死んでしまう。それ故、他のものと比べて論じてはいけない」とある。

2.日本人は、神棚に米と水と塩を祭っている。
 こうすることで、米に水を入れて火で炊くと「ご飯」になって、それに塩を添えれば「生きられる」と、米を食べる道を子孫に教えてきた。

3.日本人は、米を食べる民族だから、咀嚼する顎の付け根を「こめかみ」と呼び、「歯」も口の中に米を止めると書き、その歯でお米を「噛む」ための臼歯がたくさんある。
 日本人は、米から離れてしまって「迷い」の道に入った。 

4.米の由来
 米の「コ」は、デンプンの部分のことで、陽性の彦「ヒコ」の男性を表す。
 米の「メ」は、胚芽の部分を表し、陰性の姫「ヒメ」の女性を表す。
 1粒の種は、陰陽の2つの働きで、陽は大地に深く根を下ろし、陰は上空に伸びて花や実や種をつくる。
 米には宇宙の秩序が宿っており、天之御中主の神様(宇宙)、タカムスビの神様(遠心力の陰の神様)、カミムスビの神様(求心力の陽の神様)の三体の神様が宿っている。

5.米を食べると美容と健康に良く、体力もアップする。以下説明3つ。
●日本の古文書に「米はその性温なり」とあり、米からできる血は36.5度の体の恒常温を作ってくれる大事な食物である。36.5度の体温は、免疫力を増し、腸内細菌も善玉菌が働きやすく、悪玉菌が働きにくい温度である。

●お米を食べてできる細胞は「珠の肌」と言ってきめ細かいので、傷の治りが良い。米だけを食べていた昔の人は、指を切断するような怪我をしても、くっつけて縛っておくと縫わないでも指がつながった。たとえ180度間違えてくっつけてしまっても、ちゃんと回転して元通りになったそうだ。パン食、小麦食になってから、縫わなければくっつかなくなった。

●お米だけを食べていた時代の人は、体力が違う。昔の村の運動会では、60kgの米俵を担いで走る競技があった。農家の男は2俵(120kg)を持ち上げられた。

6.お米は水と火だけで炊ける。
 パンを焼くには、小麦と水と火の他に、塩と油と砂糖とイーストと、発酵時間が必要である。企業が作ってくれたものは、イーストフードや酸化防止剤などの添加物を使ったものが多い。

7.ご飯のおかずは、味噌汁、煮物、おひたし、漬物などが合うが、パンのおかずは、スープ、バター、ジャム、ハム、卵など、油脂、糖分、保存料、発色剤など添加物が入っているものが多い。

8.米中心の食生活は、日本の自給率を上げる。
 小麦は、外国から輸入しなければならない。お米は日本で作れる。日本人の先祖は、子孫が食料に困らないように、国土のすみずみまで開拓し、田んぼにしてくれている。また、稲という作物は、一粒万倍のたとえ通り、小麦や大豆やトウモロコシに比べて、面積当たりの収穫量が最も多い穀物である。米は食料安全保障の要である。

9.身土不二、地産地消は地球の環境を守る。
 小麦の大量移動は、輸出した国の大地を砂漠化させる。理由は、小麦が、その国の土の水とミネラルを吸っているから。そして、輸入した小麦で日本の河川も富栄養化し汚染する。地球環境の視点に立てば、農産物の自由化は、それぞれの地域の自然を崩壊させる。

10.無農薬有機栽培や自然栽培の田んぼは、日本の宝
 田んぼは、人が作った浅い平らな水たまりであるが、地表の保水力を高め、地下水の保全をし、日本の四季を守り、多くの水辺の生きものたちの住処を提供してきた。日本の原風景を守る要の存在である。

結論:米中心の一汁一菜生活をし、余計なものを食べなければ、日本人は、元氣になる、頭がよくなる、スマートになる。そして、安全な食糧を自給できる自立した国になれる。
 何をどう食べたらいいかわからない人は、「田んぼカフェ」で自給率100%、化学物質ゼロでどれだけ美味しい食事がつくれるか、やって見せているので、食べに来てね。

2016年12月20日

恐るべき田んぼの生産力

 先日、田の草フォーラムの取材に、山形の佐藤秀雄さんと、この自然栽培の方法を研究している山形大の粕渕辰昭先生に会ってきました。お二人とも『自然栽培』という木村秋則さん監修の雑誌のvol.8とvol.9で拝見し、十数年ぶりに連絡を取ったのです。

 自然農法の基本は、無施肥です。土の肥料分やミネラルは無限にあるということが、根拠です。確かに土の成分表には必要な元素が十分あります。それを作物が使えるようにすることが栽培技術のポイントです。それには草や草の根と共生している菌の働きを活かすことが必要です。ですから除草剤や殺菌、殺虫の農薬はもってのほか、その上この土のバランスを崩す肥料分もたとえ有機のものでも禁物なのです。これは主に畑の話です。
 ところが、田んぼの場合は田んぼ自身がどんどん肥料分(主に窒素)を生産することを発見し、稲作に生かすことに成功したのが、佐藤秀雄さんであり、それを理論化し栽培技術の構築をしたのが粕渕先生です。生産の主役は光合成細菌です。
 そのメカニズムを説明しますと、まず、地球が生きていて、山から海までの大きな体を持っていると想像してください。畠山重篤さんの「山は海の恋人」という世界を思い浮かべてもらってもいいです。畠山さんはカキの養殖をしている方ですが、カキが育つ海の栄養は森が育むエキス(主にフルボ酸)なので、山に木を植える活動を始めた方です。

 山と海の間に日本には里山があり、田んぼがあります。この田んぼは浅い水たまりです。太陽が注ぐと温度が上がります。ここで光合成細菌が繁殖して働き、どんどん窒素を作ります。人間の窒素工場と違うところは、人間の場合は大きな装置を作り空気中の窒素を取り出すのですが、光合成細菌の場合は、太陽光と水だけです。人間の場合は何を作っても、地球上のものを使って形を変えているだけですが、太陽光は地球の外からのエネルギーなので、地球上の富が増えることになります。

 この光合成の仕組みは実は中学校で習いました。藻類、地衣類、草、樹木はすべて光合成の技を持っているので生産者、動物は消費者、菌類は分解者と知りました。学校の帰りに、緑が輝いて見え、小さな葉っぱの中で行われている仕事に尊崇の念さえ持ちました。
 今でもその時の感動は忘れられません。地球上で初めて光合成を発明したのが、藍藻というカビの仲間で、地球の酸素とオゾン層を生産し、生物が地上に上陸できる環境が用意してくれたのです。

 さて話を田んぼに戻します。田んぼの浅い水たまりは地球上でもっとも窒素の生産量が高いところです。光合成細菌といってもピンとこない方も多いと思うのですが、田んぼに限らず干潟のような水たまりで、ピンク色に濁っている水を見たことはありませんか? あれが光合成細菌の集団です。そこで自然栽培の技術の中心は、いかに光合成細菌にたくさん働いていただき、その栄養を稲の根に届けるか、ということになります。
 それには草などで覆われていない光合成細菌の働ける水面を確保すること、それを攪拌して稲の根に届けることという2つに集約されます。ということで、田の草フォーラム始まって以来、草をとるために田んぼに入るのではなく、水面を確保し栄養あるスープを稲の根に届けるつもりで、田んぼの中を少し深くかき回しに入るという技術を提案することになります。
 粕渕先生は、今年実験農場で、草もトンボもカエルもたくさん養ったうえに、お米を12俵/反も収穫したそうです。自然栽培といえば、5俵/反が普通なのです。ところが収穫した米は窒素分が少なく、非常に味がいいのです。これは特異なことなのです。普通の農法で12俵も収穫すると、お米の窒素分は6~7になり、味が落ちるのです。

 これ以上の説明はできませんが、田の草フォーラムで粕渕先生に研修していただくつもりなので、興味のある方は直接聞きに来てください。そのほかにも、資料集を作成中ですが非常に優れた農家の方たちの発表があります。田の草フォーラムで提案する技術が多様化されてきたこと、本当にうれしく思っています。

 田んぼの生産力の凄さを少し感じていただけましたか? お金の世界は増えているように見えても、移動しているだけです。得した人がいれば、損する人もいます。しかし田んぼは地球の外からの光エネルギーを使って本当に栄養を生産しています。一粒万倍の言葉のごとく、本当に増えるのです。その栄養で、草も虫もたくさん養ったうえに、稲もたくさん育てます。そのお米は食べた人を元気にします。

 国富論の要は田んぼです。田んぼがなくなることは国が貧しくなることです。お米に使うお金を惜しんでいたら日本の自然栽培の田んぼは守れません。メダカのがっこうの農家の田んぼで穫れたお米を毎日食べてください。

 田の草フォーラムの申し込みとお米の申し込みはこちらのHPからよろしくお願いします。

2016年11月20日

「食は命」を知っている料理人

 田んぼカフェの一汁三菜メニューは、実は一汁五菜の豪華版で、贅沢な粗食です。というのも、米は勿論メダカのがっこう米、野菜は大分の赤峰さんやもてぎの松原さん、大田原の水口さんが毎週送ってくれる無農薬・無化学肥料の旬の野菜、調味料はメダカのがっこうで種から在来種のものを無農薬で育てた原料で仕込んだ味噌、醤油、そして低温圧搾で搾った菜種油やヒマワリ油、塩は伊豆大島の阪本章裕さんの塩で料理しているからです。

 これらを使って料理してくれているのが、シェフのMさん、メニューは送られてくる野菜を見て考えます。海藻や乾物、香辛料を買うことはあっても、メニューありきの材料を仕入れることはありません。その料理は実にやさしい味で、一品ずつあり、センスが光ります。彼女は「料理は私の天職です」と言っています。

 彼女が自分の天職に気づくまでは少し月日がかかりました。初めは外資系銀行の秘書をしていたそうです。仕事も順調で周りからも大切にされ何の問題もなかった時に、友人から自然食レストランの立ち上げの手伝いを頼まれました。急遽マクロビオティックの集中合宿料理教室に行き、手伝い始めて、料理の面白さに目覚めたそうです。高収入の仕事を辞めることも未練なく、その後はいろいろな自然食レストランの立ち上げに関わり、持ち前の感性とセンスの良さで腕を磨いていきました。情熱の底に流れていたのは「食は命」という気付きでした。

 しかしここで試練がきました。数年前、体調不良で医者に行ったところ、肺がんであることがわかったのです。暫く仕事を休み、自分の身体と向き合い、「食は命」を実行することにしました。やみくもに○○主義に陥ることなく、マクロビも波動水も気持ちがよいと思うことも自分の身体に聞きながら実行しました。自分の身体にとって悪かったものがいろいろ発見されました。特に小麦と砂糖は仕事柄かなり摂り過ぎていたことに気が付きました。この2つはキッパリの止めています。

 ということで、田んぼカフェで出すお菓子類は、全て米粉、甘みは甘酒や米飴、料理もすべてグルテンフリーです。始めてみると、小麦の害で健康を害している人がとても多いことがわかりました。現在栽培されている小麦は、グルテン含有率が高く、腸に張り付いて吸収を阻害するようです。お米からパン食やパスタ食へ移行してしまっている日本人を、お米へ引き戻さなければなりません。田んぼカフェで小麦を使わなくても困らないことを知ってもらいたいです。

 彼女が病気療養中のころ、田んぼカフェを始めたいと思っていた私は、昔少しの間、我が家の夕食を作ってくれていたMさんに声をかけ、病気が治るためのお節介を焼きながら、体調が戻るのを待っていました。今年3月のオープンに間に合うように彼女は元気になり、メニューを考えて作ってくれるようになりました。

 最近の検診では、肺がんは完治したそうです。「食は命」を確信した彼女はさらにバージョンアップしました。そして今が一番健康になれる料理が作れているそうです。「今までいろいろな自然食レストランで作って来たので、調味料もそこそこのものを使ってきましたが、メダカの味噌や醤油やオイルは最高のものが作れます。それにここにいると、身体が楽で、疲れません」と言ってくれます。私は、それは静電三法による3トンの炭素埋設と、足立育郎さんのこの地と調和をとってくれている2つのオブジェと、正常な原子図を108枚壁に埋め込んであるせいではないかと彼女に話しました。すると彼女は足立育郎さんと幸子さんのファンで、波動の本を読んで感動して泣いたことを話してくれました。本当に田んぼカフェは、集まるべき人が集まり、さらに良い場になったと思います。

 彼女の料理はスタッフに大人気で、旬の野菜が料理されるたびに、一番にスタッフの予約が入り、作っているそばで質問しながら料理の勉強をしています。彼女が料理教室をしてくれたら、さぞかし会員の方たちが喜ぶだろうと思い、お願いするのですが、「料理を作ることに集中したいので、教えるまでのエネルギーはありません」と、断られてしまいます。

 そこで12月14日(水)に、1週間全部カフェを休みにして、料理教室を一日だけやってもらうことにしました。定員は10名くらいでいっぱいだと思います。スタッフは遠慮しますので、皆様どうぞお越しください。テーマは、年末年始のご馳走(副題:田んぼカフェの料理を紹介します)です。
【詳細・お申込みはコチラ】http://npomedaka.shop-pro.jp/?pid=108764224

 料理教室が満員だといけないので、田んぼカフェの料理が10種類以上並ぶ「メダカのがっこう交流会」もご紹介します。これは、年1回全国の花まる農家と会員の交流の場となっており、基調講演は遺伝子組み換えについて 印鑰(インヤク)さんにお話ししていただきます。すっかりわかります。会員がメインですが、もしよかったら覗きに来てください。

2016年10月20日

田の草フォーラムのことで頭がいっぱい

 田の草フォーラムは2004年、除草剤などの農薬・化学肥料を使わず、環境を取り戻す田んぼを作ってくれている農家たちの最大の問題である田の草=田んぼに生える雑草、この苦労を少しでも軽減したいという思いで、都市部の市民であるメダカのがっこうが始めました。あれから12年、かなりレベルアップした農家がある反面、まだまだ草に困り続けている農家もたくさんいます。そのわけは、草に困らない田んぼの原理原則は解っていても、実際の田んぼをその状態に持っていくことが難しいからです。

 この会のすばらしさは、自然農法センターや民間稲作研究所、有機農業研究会など団体の違いや、農家推薦、一人狼で俺流を探求している農家など、普通出会うことがないけれど、農薬や化学肥料を使わないことは共通していて、自然の摂理に添うことを大切に思っている哲学者から、その最短コースを探す研究者、草の性格や役割を研究する人、陰暦や星の動きなどすべてを味方にしようと熱心に探究している人たちが、一堂に会することです。

 草に困らなくなった田んぼのメカニズムは解って理解しても、いざ自分の田んぼをそのような状態にするにはどうしたらよいかは、なかなかわからないものです。寒冷地で湿地帯の成功例を、温暖地の湿地帯で行ってもダメだったり、乾田にもいろいろ種類があり、地下水が高いか低いか、土壌が粘土質か砂質かなど、様々な条件の違いが、マニュアル化を阻みます。

 また、どんなに見事な成功例でも、耕作面積が狭い発表者に、一目置く農家はあまりいません。狭い面積であれば自分の田んぼでもいくつかは成功しているからです。広大な面積で一定の水準以上の米作りをしている農家だと、耳を傾けます。しかし自分の田んぼと全く同じ条件の発表者がいない場合、やっぱり自分の田んぼは特別条件が悪いから無理だと、希望を持てないで帰る農家もいます。

 この12年間で、一番成長したのは私かも知れません。初め不耕起栽培で、土を全く耕さないと種が土の表面に出てこないから草に困らないと聞き信じていましたが、実際にはラウンドアップという除草剤を春先に使っていました。また冬水田んぼにすると、トロトロ層が出来て、草が生えないと聞きましたが、それは初めの2年ほどで、後は水の好きな水生植物が増えてしまうことがわかりました。その後も良いと思われる方法も、続けると効果がなくなり、その条件が好きな草が生えることがわかりました。結局、草の生える条件を数年おきに変えつつ、土づくりという王道を行くしかないのです。

 草はなんで生えてくるのか、知っていますか? 草は、その土の足りないミネラルを補うために生えてくるのです。カルシウムの足りない土には、スギナが生えてきてカルシウムいっぱいの体を作り、土になってカルシウムを補うのです。ですからスギナを全部抜いて畑の外に出してしまうと、いつまでも土づくりができないのです。

 ある発表者は、冬草田んぼをいう田の草対策を発表してくれましたが、それは、6月から10月までの米作り以外の田んぼに、出来る限り草を生やすというものでした。特にスズメノテッポウが一面に生えると、良い土と良い酵素が働いて、稲作時期に草が生えないそうです。しかしこの方法も寒冷地でも、湿地でも出来ないのです。

 無農薬のお米を作る人は、決して増えません。それは草取りの苦労が大変すぎるからです。佐渡でもトキの田んぼは増えません。1反当たり、農薬・化学肥料を使えば10俵収穫できるところ、3俵から4俵です。これでは3倍の価格で買っても追いつきません。

  いま私は、今度こそ全ての参加農家が、来てよかったと思ってくれるような田の草フォーラムにするには、どうしたらいいかと悩み、交渉し、アイデアを練っています。とにかく、草で困っている農家の役に立ちたいのです。

 今回はこの素晴らしい農家の方たちに、炭の話を聞いていただこうと思っています。田んぼ環境には、森や川や土を蘇らせる力がある炭を見直し、もっと炭を焼き、もっと活用するといいと思い、宮下正次さんをゲストにお招きし、講演していただきます。田の草フォーラムの参加農家たちは、環境を取り戻す田んぼづくりをしている方たちで、実際に炭を焼ける人もいて、話は早いと思います。理解者と実践者がいっぺんに増えると思います。

 日本の米作りの一番大きな問題に正面から取り組んでいる田の草フォーラム、命を優先する農家と力を合わせて、生きる環境と安全な食糧に困らない日本を次世代に残すために集まる清々しい勉強会です。思いを同じにする皆さん、一度つながりませんか?

日時:2017年1月28日(土)13:30開始、29日(日)11:55終了
場所:国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟402会議室、2日目101会議室
 詳細・お申込みはこちらから

2016年9月20日

米飴を作ってみてわかったこと

 日本の田んぼを守るために、お米で何が造れるかに挑戦しているメダカのがっこう。お米はもちろん炊いて食べるのが一番おいしいのですが、甘いものもほしい私たちにとって、みりん、甘酒、米飴を、このメダカのがっこう米で作れたら、もっと食生活を楽しめるのではないかと思い、実際に原料から化学物質ゼロのものだけで作る研究をしています。

 甘酒はすでにメダカのがっこう米の米と糀を使い、黒米甘酒、玄米甘酒、白米の普通の甘酒を作ったり、味噌やトマトと合わせて調味料を作ったりしていますが、今回は、お菓子作りに欠かせない米飴を作ってみました。

 先生は、昔は米飴を作っていたというメダカのがっこうの花まる農家の椿さんです。甘酒を日常的に作っている私にとっては、作り方は思ったより簡単でした。もち米を軟らかく炊いて、60度まで冷まし、麦芽を入れて一晩60度を保ち、お米のデンプンが麦芽の酵素で分解され糖化したものを、さらしで濾し、鍋に入れて煮詰めること数時間、水飴状から本当に飴になる過程の好きなところでやめれば、ほしい状態の米飴がつくれます。

 甘さは砂糖の半分ほどですが、ほんのり甘酸っぱいどこかで味わった覚えがあるような懐かしい甘さです。甘さが砂糖の半分ということもあり、今では甘味の主流から外れ、砂糖に注意しているマクロビオティックの人たちや、和食の照りなどに使われています。

 米飴の原料は、お米と麦芽。この2つだけでどうして甘くなるかといえば、お米が持っているデンプンという多糖類の甘さを、麦芽の酵素がブドウ糖という単糖に分解することで、お米から甘さを引き出すのです。麦芽が引き出す甘さは、お米だけではありません。さつま芋でも出来るそうで、椿さんはさつま芋から作った飴の方が味が濃くて好きだそうです。

 この麦芽ですが、麦芽はビール麦か大麦を発芽させたものです。この麦芽も無農薬有機栽培のものを仲間の農家さんに作って貰う約束をしていたのですが、そのビール麦がなくなってしまったとの知らせを貰ってがっかり。ネットで探すと、有機麦芽は日本で生産しているものはなく、ドイツから輸入しているものを購入しました。日本にあるものだけで、基本食材を作ることに挑戦しているメダカのがっこうとしては、本意ではありません。ですが、米飴の作り方を椿さんに教えていただくために、やむなくドイツの有機麦芽を用意しました。この事情を、メダカのがっこうの水口農場の水口さんに話したところ、私の願いを聞き入れてくださり、水口さんの無農薬の大麦を発芽させて作ってみてくれると言ってくれました。また原料から無農薬で、無添加手作りの調味料のレパートリーが増えました。

 それにしても、日本の麦芽が手に入らないこと、麦芽が必要なビール造りでは、地ビールといえども輸入麦芽を使っていることを知りました。ビール作りセットなど、手作りがブームの日本ですが、みんなどうして原料やその中身を気にしないのでしょうか?

 水飴も昔はすべて麦芽で作られていましたが、今は違います。市販の水飴や、原料表示のところに記載されている水飴は、麦芽で自然に糖化した麦芽水飴ではなく、3種類の酵素剤を利用した「異性化糖」です。また甘さが引き出される方の原料ですが、メーカーの多くは、原価の安い輸入のトウモロコシ、ジャガイモ、サトウキビ、廃糖蜜などを使っています。これらは遺伝子組み換えやポストハーベスト農薬の問題があるのです。

 このように、私たちが食べている品目はあまり変わりなくても、和食が世界遺産になったとしても、原料の中身がすり替わってしまっています。お米も塩も味噌も醤油もオイルも、野菜も肉も卵も、命を支えるだけの栄養やミネラルバランスや、数値に表せない生命力がなくなっています。これでは優秀な子孫を残すことはできません。

 例えばお米の中身ですが、今回米飴づくりを教えてくださった椿農場の椿さんは、もう40年以上種を自家採種しています。普通の農家は種は毎年買っています。自家採種していると言っている農家でも、数年に1回は買い替えています。理由は、種もみから育ったお米は種もみより少しずつ劣化していくからです。
 40年間自家採種した種もみでお米を作り続けているということは、スゴイことなのです。前の年より少しでも立派なお米を育てることが出来る人だということです。私たちが、その種を食べれば、お米のたくさんの栄養素とともに、優秀な子孫を作る種の力を頂くことが出来るのです。メダカのがっこうの農家のお米を食べて優秀な子孫を残しましょう。

 米飴づくりに挑戦することで、またまた中身のすり替わっている日本の現状に気が付いてしまいました。自分で作ってみるといろいろなことが分かります。たとえ、人に作ってもらって買う生活をしたとしても、作り方を知っているということは重要なことです。
 命を優先する農家と力を合わせて、生きる環境と安全な食糧に困らない日本を次世代に残せるような先祖になることをテーマとしているメダカのがっこうをどうぞよろしく。自給自足くらぶの活動は、本当に楽しいですよ。生きる力がアップすると自分に自信がつきます。

2016年8月20日

知恵と技を極めているじいちゃんばあちゃん(ご先祖様)の あとに続け!

 メダカのがっこうの教室や座学は、私たちが後に続きたいと思うような、わざと知恵の持ち主が、教えに来てくれています。最近来てくださった若杉ばあちゃんと新野じいちゃんのお話しをご紹介しましょう。

頼りになるおばあちゃんを代表して若杉友子さん
 先月、「若杉友子さんを囲む会」がメダカのがっこう田んぼカフェで開催されました。狭い店内いっぱいの参加者のほとんどが初めて若杉さんに会う方たち。実物の迫力あるお話に、今まで言葉だけで知っていた陰陽が、実感を伴った学びになったようでした。
 ばあちゃん語録と印象に残ったお話しをいくつか紹介しましょう。

1.昔は病気とは言わず、塩梅(あんばい)が悪いと言った。塩梅が悪いとは、よい塩気が足りないこと。米と塩気でどんな不調からも立ち直れる血液ができる。
2.塩気は、ただ塩をなめることではなく、有機的な塩気を摂ること。味噌とか、醤油とか、梅干しとか、たくあんとか、大豆や梅や大根にしっかり抱きこまれて寝かされた塩気が一番良い。
3.量は質を殺す。どんな良いものでも食べ過ぎることが一番悪いということ。逆に毒になるものでも少量であれば身体は対処できる。
4.料理は米を斗(マス)で量る道。つまり米や穀類を料理すること。おかずだっておかずを食べるために作るのじゃなく、ご飯を食べるために作るのが本当。
5.ここ数年、よく相談を受けるのが子宮脱。痔も同じ、内臓が緩んで下がって身体から出てしまう病気。これは納豆、豆乳などの大豆製品が原因だからすぐやめること。

 他にもいろいろな質問に応じて、食養や手当法の指導をしてくださいました。

竹炭(たけすみ)じいちゃん新野惠さん
 8月20日には竹炭の新野惠さん(82歳)が来てくれました。私が印象に残った新野じいちゃん語録をいくつか紹介しましょう。

1.病気は治すものではなく勝手に治るもの。
千島学説の言う通り、血液は腸で造られる。腸がきれいになり、よい血液が造られると、全身が健康な細胞に入れ替わる。結果病気が治る。具体的には、先ず、リセットパウダー(竹炭パウダー+竹酢)を水に溶かして飲むと、腸がきれいになる。竹炭をベッドの四隅に置いて結界を作ると、深く眠れる。重い病気の時は、腰の下や、枕の下にもミニ結界をする。竹水(今年生えた竹を切って切り口から出てくる水)を飲むと、エゴからエヴァへ、自我から真我へ意識が変わる。胸腺の上に竹炭のペンダントをする。これに家族の愛があれば、病気は治る。このレールの上に素直に乗ってみれば、勝手に病気は治る。

2.体験するには、素直にやってみることが肝心。
上記と重なるが、「そんな馬鹿な」と思っても、化学療法と違って何の副作用もないのだから、手間を惜しまず、愛をもってやってみることが肝心。

3.砂糖も、塩素も上から目線で悪者にするのはやめよう。
自分のやっている上から目線に気が付いて、やめよう。砂糖は悪者になっているが、新野さんが、砂糖に聞いてみたところによると、砂糖は自分で望んで白砂糖になったわけではなく、とやかく言われる筋合いはないと思っているとのこと。また塩素も、新野さんがこどもの頃は、疫痢に罹って一日で命を落としたりしていたのに、そういうことがなくなったのも塩素のおかげという感謝を忘れている。
また、竹炭を「チクタン」と呼ぶと、燃料という物の呼び方で、それだけの働きしかしないが、「タケスミ」と優しく呼ぶと、いろいろな働きをしようとやる気を出してくれるそうです。全く同じものでもこちらの意識が変わると、世界が変わるのです。
上から目線というのは、物を人間より低く見る見方で、物はそれだけの働きしかせず、そのものが持つ素晴らしい働きをすべて遮断してしまうようです。

4.木炭は太陽のエネルギー、竹炭は月のエネルギー。
木炭は樹木が吸収した太陽エネルギーで命を育てるパワーがある。竹炭は、月のエネルギーを吸収しており、全てを調和させるパワーがある。もう一つ、木炭からなる活性炭で悪臭を吸収させると、微細な穴の中にいっぱい臭い物質が詰まっているが、竹炭で悪臭を吸収させると、なぜか微細な穴の中は空っぽで、本当に臭い物質が消える。

5.竹炭からはニュートリノがでている。ニュートリノは愛である。 竹炭から出る波動は、愛の波動と、とても似ていてほぼ同じといえるそうです。

 私にはまだ理解できないことがたくさんありますが、とにかくリセットパウダーを飲んでいるスタッフのデットクスの様子や、結界の効き具合を体験中です。
 私は、デトックス黒焼きカレーをすべて化学物質ゼロの原料で作り、最近レトルトカレーにしたり、竹炭入りの「まっくろくろすけ」というスコーンを焼いたりと、いろいろ試作品を作っていますので、食べてみてくださるとうれしいです。スコーンのくろすけは、まだ少ししかできないので、田んぼカフェに来ていただかなくてはなりませんが、デトックス黒焼きカレーの方は、ネットで販売開始いたしました。

 メダカのがっこうは、「命を優先する農家が力を合わせて、生きる環境と安全な食糧に困らない日本を次世代に残せるような先祖になる」というテーマで動いています。年をとっても何にも知らない年寄りになってしまうこともあります。ご先祖様といえば若杉おばあちゃんや新野じいちゃんのように、子孫のために知恵を持ってできる限り良い世の中を残す人になりたいものです。