ごはんって、どこから来たの?
みんなが毎日食べてるごはん。お茶碗にのってるのを、よ〜くよく見てごらん! ぼくたち、お米が、たくさんいるの、分かるかな?この紙芝居では、ぼくたちがどうやってみんなが食べるお米になったのか。今日はお米たんじょうのひみつを、話すよ。
ぼくたちはね、さいしょ、モミという稲の種からツン!と芽を出して、生まれてきたんだ。それから苗床といいう、保育園みたいなところで、みんなでいっしょに育てられたんだ。青々とした苗に育っているのが、見えるかな?
葉っぱが4枚ほど出た頃、みんなでいう小学生ぐらいになると、広々とした田んぼに植え替えてもらうんだ!
こうやって一本一本、水を張った田んぼに植えてもらうことを「田植」っていうんだ。
農家のおじさんは、手の代わりに田植機という機械で植えるよ。
ぼくたちが育つ田んぼにはね、ぼくらのほかにも、いろ〜んな生きものが住んでいて、とってもにぎやかなんだよ!ぼくたちの仲間をしょうかいするね。
ほら、このゼリーみたいな、黒いイクラみたいなブヨブヨのはね、やがてカエルになるよ!・・・ほんとかなーって?? まあ、ちょっと見ててよ!
とうめいなゼリーみたいな卵の目みたいなのが、うようよ動き出して・・ほら、おたまじゃくになった!
田んぼでウヨウヨおよぎまわってたおたまじゃくしたちに、手が生えて、足が出て、しっぽがとれると・・ほ〜ら、カエルだ!
ドジョウ、メダカ、タニシ・・田んぼにはほかにも、たくさん生きものが住んでるよ!
トンボもねーびっくりするぐらいの変身名人だよ!赤ちゃんの時はヤゴっていうんだけど、トンボとはぜんぜん似ても似つかないすがただよね〜
生きものいっぱいの田んぼで、ぼくたち稲の苗も、元気に育ってくよ。そして、夏になると、苗のまんなかからズーッと茎をのばして、いちにちだけ花をを咲かせるんだ!
その花がやがて、お米のひとつぶ、ひとつぶになっていくのさ! ぼくというたったのひとつぶが、夏の間に、なん何千つぶにもなったんだよ。スゴイでしょ??
農家さんがズッシリとお米をつけたぼくたちをかりとっていくよ。これが「稲刈り」だ。
あっ、カエル君、あやうし!・・あ〜〜やられた〜 サギに食われちゃったよ・・サギにしてみれば、今日のごはんだった、ってわけね。
稲刈りが終わった田んぼの一部に、こうやって、水を落とさずにためておくっていうののも、生きものいっぱいの田んぼのコツなんだよ。
あ、トンボが二匹、つながってる! こうやって、春になったらヤゴになる卵を、こうやって田んぼに産みつけてるんだよ。
ぼくらも、稲の茎からはずされて、モミの帽子もとられて、ピカピカに磨き上げてもらうよ!ほら、キレイになったぼくを、水に浸けて炊くと・・ようやくみんなが食べてるご飯になる、というわけさ!
農薬や化学肥料を使わない、生きものいっぱいの田んぼで育った元氣な稲からは、美味しくて元気なパワーに満ちたお米がとれます。生きものたちが活動することで、稲の株元に酸素がゆきわたったり、生きものの糞や死骸が自然の肥料になったり、いわば、生きものたちが元氣な稲を育ててくれているのです。みなさんも、元氣の源になるようなお米をいっぱい食べて、生きものいっぱいの田んぼを守ってくれている農家さんを応援してね!