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中村陽子のコラム

2006年12月10日

おむすび茶屋 メダカのがっこう

美味しくて、食べた人も田んぼの生きものたちも農家もみんなが元気になるおむすびやさんを始めます。メダカのがっこうを始めたときから、2012年までに、瑞穂の国の宝である田んぼを生きものいっぱいにしたら、メダカのがっこうの卒業式をして、私はメダカ茶屋の女将になって、素晴らしい人たちに囲まれて楽しく暮らそうと思っていたのですが、その順番が逆になりました。
このいのちの田んぼを広げるためには、この田んぼのお米を食べる人を増やすしかありません。田んぼ組に入って「ありがとう田んぼ」のお米を食べ、田んぼ環境トラスト運動に協力してくださる方も徐々に増えています。でもこのスピードでは後継者がいなくて絶滅寸前のいのちの田んぼは守れません。メダカのがっこうの趣・#124;に賛同して、販売協力してくださっているスーパーや飲食のチェーン店もあります。しかしこのお米は価格が高いので、とても苦労しています。メダカのがっこうが生きもの調査をして太鼓判を押す農薬も化学肥料も全く使わない田んぼのお米は高すぎて商売になりません。本当にメダカのがっこうが広げたいと思っている田んぼのお米は、私たちが炊いて食べてもらうお店を出すしか他に方法がないと分かりました。
「田んぼから日本の自然再生」という目標達成のためには、おむすび茶屋を始めるのが早道だと今年の夏ごろから思い始め、忙しさにかまけて稲刈り後の10月に「おむすび茶屋プロジェクト」を立ち上げたところ、人も場所もそのほか必要な条件が急にそろってきました。


●千代田区神田神保町
場所は、千代田区神田神保町です。メダカのがっこうには以前から「東京の田の着く地に田んぼを復活させるプロジェクト」というものがありました。永田町と神田が一番のターゲットで、私は神田明神に本当の意味での神田(しんでん)が出来ないものかと、探索に行ったこともありました。おむすび茶屋は“ごはん処”というよりは“田んぼ処”、生きものの賑わう素晴らしい田んぼに直結しています。メダカのがっこうにとってはうれしい場所にお店が見つかりました。それもとても使いやすい面積と形です。内装は、初雁木材さん、以前新橋の後藤康男記念室を森の中にいるような気持ちの部屋にデザインしてくれたメダカのがっこうの良き理解者です。きっと素敵なお店に仕上げてくれるでしょう。正面の壁面には、メダカのがっこうのお米の袋の墨江(稲とメダカと田んぼの生きものたち)を書いてくれた日本画家の高草洋子さんが180センチの幅で耕さない・冬・水・田んぼの四季を墨絵で画いてくれます。
●私が食べたくて家族に食べさせたいもの
 日頃本当に農家と直結して、生きもの調査も年4回して、よく心が通じている方のお米や野菜を、これまた海のミネラル研究会時代から応援している日本の自然海塩や、その塩で作った味噌醤油などで調理して食べていると、外に出たとき本当に食べたいものがなくて困ります。そこでこのお店は、本当に私が食べたいもの、家族に食べさせたいものを皆さんに提供しようと思います。いのちの田んぼで取れたお米で作ったおむすび(玄米や、黒米やキビなど多種多様なおむすび)、メダカのがっこうがここ2年ばかり、日本人の食の建て直しをめざして開いている若杉友子さんの野草料理(野草だけでないので薬膳料理といえる)、体を芯から温める黒炒り玄米茶や、血を浄化するマコモ茶も茶屋という名前にはふさわしい。それから、究極の毒消しである梅干の黒焼き(3年以上寝かした梅干を24時間土鍋の中で蒸し焼きにして炭にしたもの)などなど、愛情と手間を惜しまないものを用意したいと思います。イメージとしては、11月18日のメダカのがっこう交流会で並んだ料理が週替わりで少しずつ出てくるといった感じです。
●若杉友子さんの野草料理レシピ付

 これは今、若杉友子さんの智恵を本にまとめようとしている高草洋子さんの提案です。お店で食べたものをうちに帰って作って家族みんなに食べてもらえるように、すべての料理に効狽ニレシピを作り、料理の横に置いておけば、日本人の食の建て直しに少しでも役に立つでしょう。本当に持つべきものは、心の友です。メダカのがっこうおむすび茶屋プロジェクトのメンバーも、古くからの友人もみんなで一つの大きな夢の実現のために、智恵や働きを出してくれて、本当に感謝です。メダカのがっこうの定例総会がある2月までには、オープンしたいと思っています。皆さん、楽しみに待っててくださいね。