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中村陽子のコラム

2005年6月21日

土・水・米は生きものたちがつくる

●人知を超えた自然の働きに感動したできごと
 あれは日本海ナホトカ号重油流出事故の時でした。私は、油を食べる菌の研究など、バイオ科学が進んでいると聞いているのに、相変わらず界面活性剤しか撒けない国の対応は、遅れているのではないかと思い、海岸に流れ着いた重油の塊を、数人の菌の研究者に送って実験をしてもらったり、科学技術庁に今後の重油流出事故の際、バイオを使った対応を研究してもらいたいと、意見したりしていました。 
 しかし2つとも大きな問題がありました。菌の研究者のほうは、菌の秘密が流出することを恐れ、公開実験を辞退したり、国のほうには、変化する恐れのある生命(菌)を海に入れることはできないという法律があり、私の計画は頓挫しました。

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