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中村陽子のコラム

2001年5月8日

人間にできること

 福岡正信さんは、25歳のある日、自然の完璧な設計図を観たらしい。人間が手を加えるところなど何もない、何をしても余計なこと、無駄、何もしないのが一番いい世界。それから彼は、今までの農業から、あれもしなくても良いのではないか、これもしなくても良いのではないか、と止めていった結果、不耕起、不施肥、無除草、無農薬となりました。これは近代農法から健康に悪そうなものを除いていく現代の自然農法とは根本的に違います。農薬を我慢するのではなく、必要としない、また除草剤を我慢するのではなく、草の働きを知って利用する。不耕起から始めると、自然に必要なものがなくなり、すべてが理にかなっているので無理なく良い流れに入ることができるのです。
 耕すと言う自然破壊から出発した文明とは、その起源から違うこの流れを仮に「耕さない文明」と呼ぶことにします。耕さない文明系の医学や教育はどういうものなのでしょうか。考えてみると私は既にいくつかの事例に会っています。

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