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中村陽子のコラム

1999年9月3日

人間の素晴らしさ

生命連鎖の中にいる生き物自身は、別に次の生命の餌になろうとか、役に立つ死に方をしようとは、思っていないでしょう。しかし、自然界では、植物が光合成によって、澱粉などの形にした太陽エネルギーを出発点として、次々と生物が食べて生きる糧とし、死骸という形あるエネルギーが残っているうちは、それを使って生きる生命が現れて、最後に菌により無機(=無気、エネルギーがゼロ)になるまで分解されます。
良い土で、理想的に出来たにんじんは、酸性土壌を改良してくれたススキや茅、カルシウムを作ってくれたスギナ、春先寒さから守ってくれたハコベや、土を作ってくれた土壌動物や菌の働きに感謝したりはしません。
しかし人間には、このつながりが見えます。

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