もう一つの国づくりと裏の世界
メジャーな世界があれば、マイナーな世界がある。今メジャーな世界の日本は崩壊の方向に向かっている。すべてに同意できない。でも黙って生きていると、自然に悪事に加担してしまう。
この世界は破綻する。そんな時のために、もう一つの日本を作っておこう。そう思って、メダカのがっこうは、ある時から自給自足を目指し、仮想鎖国ゲームを始めた。生きる環境を取り戻してくれる農家や塩づくりをしてくれる仲間と力を合わせて、米、大豆、小麦、味噌、醤油、梅干、たくあん、漬物、菜種油、ヒマワリ油、えごま油など、基本的食材を作っている。種子は在来種の固定種、農薬・化学肥料は使わない。まだ衣食住の食だけだが、衣や住も視野に入れている。お手本は江戸時代だ。
絶滅危惧種はメダカやトキではない。農家が激減している。山林もマタギや炭焼きがほとんどいない。漁師も減っている。それだけではない。本当に物を作る職人や料理人が減っている。作る人は作るのが好き、自然に畏敬の念を持っている。そんなに儲けようとは思っていない。だが、いくら働いても持続可能なほどの収入が得られない。そんな姿を見たら次世代は、その仕事に就きたいとは思わない。働くのは好きだが、作る人がもっと増えて、それでも楽しく暮らしていける仕組みを作りたい。今は、自分では何も作らないで、上前を撥ねて生きている人が多すぎる。不労所得はカッコいいものではない。恥ずべきものだ。
都会の人は、作る気があまりなくて、買えばいいと思っている。だから金銭至上主義になる。お金のためなら健康を害する仕事も心が壊れる仕事もする。そして、消費者は王様だと勘違いしている。一生懸命手造りしたものを送っても、間違いがあると、ものすごく怒って電話してくる。一応謝るけれど、感じが悪い。自分で作ったらと言いたくなる。 メダカのがっこうは、作れる人を育てている。特に女性や一家の主婦には、生きる力をつけておいてもらいたい。米や主要な食糧は農家とつながって、手に入れるルートを確保し、基本食材の作り方を知っておいてもらいたい。そして、固定種の種子を播いて作物を育てることも始めてほしい。メジャーな世界が崩壊した時、たぶん私たち女性が先頭に立つことになる。
メダカのがっこうは、日本の国土を江戸時代に庭園国家と言われたように、隅々まで美しく保全したい。それには、日本中の全農地を農薬を使わずに整備してくれる自然栽培や有機栽培の農家に任せて、作物が出来ても出来なくても生活できるほどの所得補償をして、国土を保全する。そして、世界で一番美しい里山と生物多様性の国にする。日本中のレストランが自然食を作って食べた人を元気する。そして、日本に訪れた世界中の人を癒す本当のリゾート大国する。
これが私が考えているもう一つの日本。でも、この世の中には、私と同じように世界を変えようと思っている裏の世界がある。少し前に、今の裏の世界のイルミナティーとは一線を画す秘密結社の人が来た。感じが良くて話も合うし、人柄も信頼できた。私は自分の考えと近くても、自分で決めたいので丁寧にお断りしたが、最後にちょっと違和感を感じた。それは「あなたの乗った飛行機は落としません」という言葉だった。
たとえ、理想の世界が同じでも、方法が違うと思った。自分たちの都合の悪い人を殺して目的を達成するのを是とするわけにはいかない。今の農業もそうだ。都合の悪い草や虫や菌は殺す。遺伝子操作技術もそうだ。その植物の人間にとって都合の悪い性質をゲノム編集で取り除く。それが生物にとって必要なものであっても。あまりにも身勝手だ。
どうして彼らがメダカのがっこうに来たのかと考えた。たぶん本当に命の根本の土や種子から生きる環境を取り戻し、その農地から生まれた作物で、本当に安全で良いものを作っているからかな?と考えた。本当に命に良いものを作っている人は希少だ。そうだとしたら、価値が分かってくれてうれしい。表の人にも裏の人にも、市場には安全なものがないという意味での食糧危機は既に来ている。
だから、表も裏もない。メダカのがっこうは、草も虫も人間もみんなが元気に生きていける田んぼや、社会の仕組みを作っている。今、人工知能やロボットで人手を減らす方ばかりに向いているが、それではダメだ。食べる人(人の口=人口)の数と同じ数だけ、食べ物を作る人手(人の手)がある。自分は作らないで、人に作らせて、上納金で手に入れようという考えを捨てれば、みんな仲良く豊かになれる。安藤昌益と同じ考えだ。
日本晴れのような幸せを掴むには、みんなが幸せになるしかない。誰かを陥れて得た幸せでは心が晴れない。日本の人口はほっておいても減って丁度良くなる。それに、日本人は根っからの働き者、みんなのために働くのが大好き、理想の社会を目指して頑張っている秘密結社の方たちも、都合の悪い人を秘かに殺したりしないで、心から笑える癒しの日本にしましょう。