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中村陽子のコラム

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2019年11月20日

私の一番の味方でいてくれた母を偲んで

 今月の始め11月4日に母が亡くなりました。大正15年生まれで93歳でした。大正、昭和、平成、令和を生きました。母方の親戚の中で一番長寿の曽祖父と同い年の寿命でした。今回は母のいくつかのエピソードを思い出して、偲んでみたいと思います。

 母の特筆すべきところは、恐れを知らない育ちの良さ、ねたみや嫉妬とは無縁の人だったということ。母は良く自分のことを「我がまま」だと認めていて、「私は両親が結婚して13年目に生まれた子どもだったから、いつも抱っこしてもらっていて、下に置かれたことがなかったからね」とその理由を説明していました。頭が良くて優等生で、3人兄弟の長女で、親の愛や先生から信頼されていて、期待に応えるだけの実力もあって、何も困らなかったせいか、死ぬまで恵まれていて人に大事にされる雰囲気を持っていました。

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2019年10月20日

2019年12月2日~12月12日 アメリカを変えたママがやって来る!日本のお母さんたちも、アメリカのママたちに続こう!

 昨年の12月14日、マムズアクロスアメリカの創設者である、ゼン・ハニーカットさんの講演を聞き、直接彼女と息子さんに会いました。彼女には3人の息子さんがいて、2人がグルテンアレルギーで生死の境をさ迷ったそうです。お連れになっていたのは、特にアレルギーを持っていないボディー君でした。彼女はNONGMO(非遺伝子組み換え食品)を子どもたちに食べさせていました。
 ところが、家族そろってNONGMO の食生活をしていたのに、彼の行動や学習面に障害が出て、数学の成績がAランクからDランクに落ちたのです。尿検査をしてみるとグリホサートがかなりのレベルで検出され、そのせいでリーキーガット症候群となっていたことがわかりました。腸内細菌を調べてみるとクロストリジウム・ディフィシルが多いこともわかりました。この菌は、自閉症や学習障害を起こす菌だといわれています。リーキーガットとは、漏れがちなという意味です。腸間壁に問題があり、小腸に穴が空いていたのです。

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2019年9月20日

ゲノム編集について知っていてほしいこと

 ゲノム編集という言葉をテレビで聞いてからまだ3か月ほどで、ゲノム編集は表示義務なしに解禁されました。ゲノム編集とは、遺伝子操作の一つで、初めはリンゴやジャガイモの切り口が赤くなるのを防ぐため、赤くする遺伝子を取り除いたリンゴやジャガイモにするというようなものです。アメリカではNewGMOと呼ばれています。
 この時点から、私はゲノム編集に嫌悪感を持っていました。その理由は、切り口を赤くするのは、生体が第2の皮を作り身を守る生体反応であり、それを人間の都合で取り除くことで、この生きものは自然界の中では淘汰される運命にあると思うからです。それと、リンゴやジャガイモにも環境の変化に適応する進化をするため、遺伝子が変わることはあると思いますが、切り口を赤くする遺伝子を取り除くという変化は決して望まないだろうと思うからです。

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2019年8月20日

今一番の緊急課題。それは子どもの食を有機にすること!

 何を大げさな……と思う方もいらっしゃるでしょうが、まず《表1》をご覧ください。

《表1》
 これは、日本の小学校の特別支援学級児童数の最近10年間の推移です。
 2017年が小学生だけで167,259名。この10年間で、全体数2倍、情緒障害・自閉症は2.5倍、知的障害は1.65倍という増加率、この2つで全体の94.5%を占めています。出生数はこの10年で10%減っているのに、その子たちが健康に育っていません。これが何を意味しているかといえば、日本は次世代の子育てに失敗しているということです。

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2019年7月20日

人も自然も健康を取り戻すのはとても簡単です。

 7月1日の朝日新聞に、「有機食材続ければ体内の農薬大幅減」という見出しで、うれしいニュースがでました。これは福島県のNPO法人福島県有機農業ネットワークが北海道大学の池中良徳准教授の協力を受けて調査したもので、慣行栽培の食材を食べた人と有機栽培の食材を食べた人の尿中のネオニコチノイド系殺虫剤の濃度を測定し比較したのです。

 これによると、普通に近所のスーパーで購入した食材を食べ続けた人は5.0ppm尿中のネオニコチノイドが検出されましたが、有機食材のみを5日間とり続けた人は2.3ppmで、有機食材のみを1か月食べ続けた人は0.3ppmと格段に低い数値になりました。1/10以下です。

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2019年6月20日

韓国の有機栽培面積が日本の18倍になっているのはなぜ?

 みんなには農薬を食べさせたくないという気持ちは、日に日に強まっています。それは、農薬の健康障害の研究がどんどん発表され、それが人間の腸や脳の機能を傷つけ、今まで消化や解毒が出来ていたものまで処理できず新たなアレルギーや病気の原因になっていたことがわかってきたからです。

 除草剤グリホサートは、私たちの腸の、アミノ酸に分解し吸収するという大事な機能をダメにするし、殺虫性を持たせた遺伝子組み換え作物は虫の消化器に穴を開けて殺す同じ方法で人間の腸も漏れるようにしてしまうし、殺虫剤ネオニコチノイド系の殺虫剤は、脳をかく乱し特に脳関門が発達していない子どもたちを脳障害にするし、ネオニコチノイドの代替農薬であるフィプロニルはギャバを阻害し怒り狂って死ぬ虫や、切れる人間にしてしまうし。
 考えてみれば、レタスと人間だって遺伝子レベルでは90%が同じだそうで、地球上の生きものである限り基本の生化学反応はかなり共通であり、草や虫だけ殺すことなどできない相談なのです。

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2019年5月20日

不調の原因が一つ明らかになりました。小麦とパンを変えましょう!

 不調の原因……その原因とは、世界で最も多く使われている除草剤ラウンドアップです。
 2018年アメリカで、ラウンドアップの使用でガンを発症したという訴訟が起こり、末期ガンの原告が2件勝訴し、モンサント社に多額の賠償金が命じられたことは、ご存知だと思います。この訴訟では、モンサント社の内部資料が明らかにされ、すでに30年前から会社は毒性を把握していたのに、100%分解するので安全で環境にやさしい除草剤だと銘打って売っていたことが分かりました。
 これを皮切りに、ラウンドアップと発がん性の関係を示した過去から現在までの論文が再認識され、さらに発がんのメカニズムの研究がたくさん出てきました。例を挙げると、ラウンドアップの主成分グリホサートは、女性ホルモンや男性ホルモンの内分泌かく乱物質であること(不妊や不能につながる)、栄養を消化吸収する小腸の腸内細菌の働きを阻害すること(腸が栄養を消化吸収できなくなる)、同じく腸内で自閉症の原因となる菌を発症させること、腸内細菌の免疫力を抑制をすること、DNAに損傷を及ぼしその影響は、1代限りではなく2代目や3代目に大きく表れること、カルシウムやマグネシウムを多く含む硬質水と反応すると腎炎になること、またパーキンソン病の発症とも相関関係があることなどの研究が次々と出されています。

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2019年4月20日

やっぱり、人間の腸能力はすごい!

 最近、私は人間をがっかりさせて元気をなくすという敵の術にはまってしまい、かなり落ち込んでいました。種子法廃止や水道民営化、自家採種原則禁止、農薬の残留基準値が世界一緩和されていること、TPPで日本の独立性がなくなったこと、発達障害の児童数、ガンの死亡数、アレルギーの患者数の急増、調べれば調べるほど、すべてが右肩上がりのグラフで気持ちが暗くなります。
 とにかく子どもたちだけでも何かしなければと思い、子どもたちに最良の食べ物を食べさせるため「安全給食研究会」と勝手に銘打って呼びかけました。メダカのがっこうの一斉メールで呼びかけただけなのに、10名の人が反応して集まってくれました。本当に同じことを考えている人たちでした。

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2019年3月20日

今年も醤油を搾って、来年のもろみを仕込みました。

 3月の醤油搾りは、醤油組のみんなの楽しみです。あきる野の近藤醸造店に朝8時半集合で夕方5時ごろまでかかるので、とても大仕事なのですが、1年間醸造してきたモロミが、美味しい醤油に生まれ出る瞬間に立ち会うのはなかなか味わえない喜びです。近藤醸造店で搾ると言っても、ここで搾っていただくわけではなく、長野から手造り醤油の指導をしている搾り師さんに搾り舟と火入れの釜を持って来ていただき、搾っていただきます。みんなはそれを手伝います。長野では昔からある冬の風景です。

 楽しみの一つはここにたくさんの樽が集まり、いろいろな醤油を味わえることです。1年前にはみんな同じ原料の醤油麹を受け取ったはずなのに、1年間各家や各農場で醸造されたモロミは、色も水分量も豆の状態も違い、搾り出てくる醤油の色も味も違ってきます。搾り師さんは、このモロミがどういう環境に置かれていたか、温度が十分あったか、足りなかったか、モロミを樽の中で均一にするための天地返しはされていたか、醤油の要素は十分醸造によってできているかなどなど、モロミの状態から読み取ります。

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2019年2月20日

種子法廃止後、最新状況をご報告します。

 2017年3月に種子法廃止が決定し、2018年4月から廃止が施行されている主要農産物種子法のことはご存知と思います。その後、法的根拠を失い種子生産に国の予算がつかなくなることと、今まで積み上げてきた種子生産の知見を民間企業に渡すように農水省から通達がありました。この状況から各県の種子生産を守るため、主要農産物種子生産条例が制定、施行されています。

●各県の種子条例の状況
 現在すでに制定・施行済みの件は5県、兵庫県、新潟県、埼玉県、山形県、富山県です。兵庫県は酒造のための酒米を守るため、新潟県、山形県は米処として、埼玉県な農業県として、富山県はコシヒカリを筆頭に米の種子生産を守るために早い動きでした。
 後に続いて現在制定予定の県は4県、北海道、長野県、岐阜県、福井県、宮崎県で、今年4月施行を目指して動いています。その他の県は、栃木県、千葉県、福岡県が準備中です。合わせて12県で県条例ができる見込みです。もし20県を超える県で条例が作られれば、国は予算措置をせざるを得ないだろうと言われています。
 中央と違い、地方の議員は自民党議員でも正常な感覚が健在で、種子法廃止がいかにおかしいことかが分かるようです。

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