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活動報告

2014年8月29日

8月25-26日佐渡田んぼの生きもの調査

6月初め、佐渡田の草取りツアーの時に調査して以来です。調査する田んぼは、今年から7つの約束(無農薬。無化学肥料、自家採種、生きものに配慮した田んぼ作り、伝統文化の継承、後継者育成など)を守るメダカのがっこう米を作ってくれることになった、佐々木治巳さんの田んぼと、トキの田んぼを守る会の自家採種用の稲を育てている会の田んぼです。
DSC_1558.JPG台風で茶色になったモミDSC_1561.JPGコナギの多い田んぼ

8月末ということもあり、穂は出そろい色づき始めた田んぼもありました。しかし今年はちょうど穂が出るころに台風が到来し、風で擦れたところが茶色に変色していました。このモミには実はならず、減収になるそうです。稲刈りは9月後半から始まりますが、それまでにこれ以上の台風の被害がないことを祈ります。
佐渡では今年田植え後に、雨が降らず水が足らない時期があり、田んぼを深水にすることができなかったために、すでに稲よりも高くなり種をつけたヒエが目立つ田んぼが結構ありました。草に関しては、ヒエの多い田んぼ、クサネムが多い田んぼ、コナギの多い田んぼ、クログワイや水生植物が多い田んぼ、などいろいろありました。草は永遠の課題です。
DSC_15631.jpg成功した田んぼでDSC_1572.JPG佐々木田のドジョウ
しかし、良いニュースもありました。それは奇跡のリンゴで有名は木村さんの無施肥の自然栽培が佐渡の農家に受け入れられ、佐々木治巳さん、トキの田んぼを守る会会長の斎藤真一郎さん、自家採種用の稲を栽培している佐々木邦基さん、メダカのがっこう米に来年度から挑戦する予定の曽我至さん、などがこの栽培に挑戦して下さっており、丈夫な稲が育ち草は減るなどの良い結果が出ていることです。
佐々木治巳農場の生きもの調査の結果は、バッタ類、カマキリ類、トンボ類が多かったのに対し、冬水田んぼや通年ビオトープがないせいで、水生昆虫の種類が少ない傾向でした。この無施肥自然栽培は、冬も春も田んぼを乾かすので、水辺の生きものたちには厳しい環境になりそうです。そこで、ますます通年ビオロープや池などの水辺の設置が必要となります。また、畔草の種類が多いこともチョウや昆虫の種類が多くなる要因です。それは、虫たちはそれぞれに主食となる草を決めているからです。その点、佐々木さんの田んぼの畔草は種類が多く、シジミチョウの種類も多かったです。

DSC_1582 DSC_1576.JPGDSC_15851.jpg
トキ保護センターの近くの山間にある会の田んぼは、さすがに自然水路や池や林に囲まれていて、ゲンゴロウ、ガムシ、メダカ、サンショウウオ、ギンヤンマのヤゴなど、水生昆虫を始め、すべての種類の生きものが多くいました。一番右の写真は、ミズオオバコです。かなり希少種で興奮しました。
詳しい報告は、生きもの調査研究担当の市村から、改めて報告をさせていただきます。
この度の佐渡の農家と話しながら思ったことは、田の草を乗り越えるために無施肥の自然栽培は推進したほうがいいということ。また、不耕起・冬水田んぼも田の草対策になる場合には推進し、通年ビオロープや水辺作りで生きものにとって良い環境を整えながら、本当に私たちの農家の田んぼから多様な生きものたちが住める環境を広げていきたいということです。しかし、無施肥自然栽培は収穫量が2/3から1/2に落ちてしまうこともあるので、今までの1.5倍か2倍の価格でなければ農家にやる気になっていただくことはできません。価格の面でも都市部の消費者のご理解をいただかなくてはなりません。いろいろ考えてみますので、皆さんも良い考えがあったら、お聞かせください。(報告:中村陽子)