11月26日 米麹と酒粕を使った料理教室
本日の教室の活動報告は参加下さった皆さまの感想からお伝えします。
皆様方と作った米麹、酒粕の沢山の料理には感動し実際に自分で作るのに役立ちます。想像できない味に出合えてビックリ!とても美味しかったです。
甘酒などの麹の使用法が勉強になりました。お米を材料にこんなに色々な料理ができるなんて驚きです。甘酒はこれからも常備したいです。
楽しかった、食の楽しみと満足度のあるメニューでした。参加してよかったです。
以前甘酒の作り方を習って自宅で作っていましたが色々な失敗を繰り返したことの原因がわかったのでとても良かったです。
スパゲッティの美味しさには驚きました。洋風のものも作れるのは本当にお料理の幅が広がり嬉しいです。米粉、甘酒、酒粕って美味しいですね。家でもどんどん使いたいと思います。
いかがでしょうか?皆様、米麹や酒粕が変身して美味しいものになるのを驚きと楽しみでお料理をしていらっしゃいました。本日作ったお料理は黒い甘酒と醤油麹、スパゲッティナポリタン、酒粕のクリームシチュウ、甘酒小豆ロールでした。どれもとても美味しかったです。(報告:塩野入史子)
11月24日 食とお米とその周辺の研究会 ー米ー
米と塩があれば生きていける。神様に捧げる2つの代表的なお供え物。前回は塩、今回は米をテーマに取り上げました。
縄文時代に大陸から渡ってきたお米。1200年前の木簡が採掘され、それにお米の品種改良でできた新しい品種名が書かれていたのです。日本の風土に合い、主食となり、日本の各地方や気候条件に適応したお米にするため、は日本人が情熱を傾けてき田お米の品種改良。当時すでに早稲と晩稲や、多収穫の品種がありました。
熱帯地方が原産のお米ですから、日本の東北地方や山間の冷たい水にも病気にならず収穫できる品種の改良には、農民たちは心血を注ぎました。その一つの結果が亀の尾という品種であり、コシヒカリの先祖となりました。
研究会は、品種の歴史や、現代の品種改良の方向性の問題点、メダカのがっこうが今後地域ごとの品種を増やしていきたいこと、それらを同じフェアートレード価格で取引したいと考えていることなどをお話しました。
その他にも古代からのお米の食べ方、羽釜で炊くのは鎌倉時代からなど、食べ方の歴史。また話の中心は、この13年間、農家や田んぼと付き合ってきて、出会った様々な問題点、斑点米防除の農薬の問題、県指定の品種と在来種を作る農家の問題、自家採種の大切さ、現代のお米の検査制度は誰のためにあるか、世間のクオリティーと、メダカのがっこうが考える最高のクオリティーのお米についてのお話をさせていただきました。また、中村が描いている循環のビジョンもお話しさせていただきました。
終了してから食で身体を改善した経験をした方が多く、それぞれの体験談で盛り上がりました。(報告:中村陽子)
11月18日千葉県椿農場の生きもの調査
今日は、秋の生きものたちを調べに椿農場に行ってきました。田んぼはもう一度起こしてあり平らになっていました。メダカのがっこうの生きもの係の市村君が畔を1周歩くと、バッタ類だけでも7種、クモ類は数種、チョウも数種、その他にアキアカネ、土色に変化途中のアマガエル、水たまりにはフナやタニシやメダカ、それにあまりうれしくないアメリカザリガニの子どもたちなど合わせて25類発見できました。かわいそうですが、アメリカザリガニはトンボのヤゴを食べてしまうので、線路の石の上に置いて、鳥に見つけて食べてもらうことにしました。
私は畔草を記録していきましたが、草の種類が多いとても素晴らしい畔で、ほんの30分ほどで50種類の草が確認できました。草の多さは生きも野の多さを保証してくれます。一つスギナの茎からつくしが出ている奇形を発見し写真を撮りました。春に花の咲く花でも冬の初めでも花をつけている草がたくさんあり、たとえどんな気候変動が起きても対応できる野生の力を感じました。
椿さんは、苗床の草をバーナーで焼いていました。明日からは燻炭焼きを始めるそうです。燻炭とはモミガラを炭にすることです。これは苗床の土の半分に使います。農協に頼らず全部自分で調達しようとすると、稲作りの仕事は1年中あるのです。(報告:中村陽子)
11月7日メダカのがっこう交流会
今年も無事秋の収穫を終えて、メダカのがっこう会員農家と会員との交流会が行われました。開会後、2014年のメダカのがっこう活動報告があり、お米の価格革命後のお米くらぶのがんばっている様子や、田んぼ体験や援農隊の活躍の様子、自給自足くらぶ実践編の醤油造り、味噌作り、梅干し、たくあん、今年から始まったオイルプロジェクトのやってみなければわからなかったお話をさせていただきました。生きもの調査の報告もしました。
今年の基調講演は除草剤などの農薬を使わない稲作や有機農業の指導者であられる民間稲作研究所の稲葉光國さんにしていただきました。日ごろ農家を相手に専門的なお話をされている先生ですが、今日はメダカのがっこう会員に、農薬の歴史や現在使われている農薬の人体や脳への影響の恐ろしさをお話ししてくれました。日本の農地やコメや大豆や小麦の自給率を上げ自家採種で種を守ろうとしている民間稲作の活動を、消費者として大きく育てていきたいと思いました。
パネルディスカッションでは、栃木県の水口さん、千葉県の椿さん、福島県の中村さん、佐渡の佐々木さんと曽我さんが、今年の稲作の苦労や自慢話をしてくれました。今後の課題を質問されたときに、後継者問題であることを椿さんがお話しされました。また、今年から始まった稲刈り写真コンテストの結果発表があり、大賞1名と副賞3名の表彰がありました。
今年の交流会のお料理は25種と、メダカのがっこうといのちの田んぼのおいしいものをすべて出し切るご馳走でした。全部無農薬の野菜の薬膳料理ですが、その他にも百薬の長を使ったサングリアや黒と白の甘酒、デットクス黒焼きカレーや具だくさんの味噌汁まで、いろいろ味わうことができました。みんなお料理を片手に農家を囲んで、楽しい交流をしました。伊豆大島からは美味しい塩を作ってくださっている阪本さん一家が来てくださり、塩づくりの現場のお話をしてくださいました。最後に「故郷」をみんなで輪になって歌ってお開きになりました。(報告:中村陽子)
11月15日いざという時の食養と手当法(寒さに向かっての対策)
今回は、寒さに向かっての食養と手当法を学びました。毎回テキストを回し読みしながら、最初に梅醤番茶を作って飲みます。こうすると、頭がスッキリし働きが良くなります。次に陽性で高熱の風邪の引き初めに飲むとよい「第一大根蕩」は、大根おろしと生姜おろしと醤油を番茶で2~3倍にして飲む。むくみに良い「第二大根蕩」は、大根おろしを2~3倍の水を薄めて沸騰させないように温めて塩少々で飲む。咳や気管支炎に良い「蓮根蕩」は蓮根の節を中心に摩り下ろし水で薄めて沸騰させないようにとろみが出るまで温め塩を入れて飲む。どれもとても美味しくて参加者一同心も体もほっこりしました。
常備しておくとよいネギ味噌は、ネギをごま油で焼きつけるように炒め味噌を入れ最後に生姜のみじん切りで完成。今日はこれでおじやを作りました。風邪をひいてなくても体が喜ぶ食養メニューです。
本日の手当法は、こんにゃく湿布とヨモギとマコモの足湯でした。本当は手当は1つずつやるべきですが、教室ではこんにゃく湿布を背中やお腹に入れながら、足湯をしました。
本日の参加者の中に、中学生のお母さまがいらっしゃり、妊娠中にマクロビの食養を知り、気を付けていたら、生まれてから病気もアトピーもなく皮膚もきれいで頭脳明晰、性格の良い子供が育ち、何の苦労もなかったと話しておられました。農薬・化学肥料や添加物、必ず薬を使う肉、卵、乳製品などの危険性を知って、子どもがお腹にいるうちから気を付ければ、子育ての苦労が半減することを、もっと多くの人に知ってもらいたいと思います。(報告:中村陽子)
11月12日健康ぬか床教室
赤峰さんの葉付き人参、かぶ、生姜、小松菜、かぼすなどF1でない
在来種の野菜が届きました。定員一杯の15人参加のぬか床教室が始まりました。今回は先にテレビでぬか漬けがとりあげられたので初めての時給自足教室への参加者が9人もいました。改めてテレビの影響力を実感しました。
さて、ぬか床教室はぬか漬けの歴史、効能、効果からスタートし、いよいよぬか床作りのメインイベントです。全員立ち上がり樽にいれたぬかと水を混ぜること15分!力をいれて混ぜる、混ぜる。そうすると粘りが出てきてイメージのぬか味噌に近くなってきました。さらに米麹、自然海塩、鷹の爪、山椒、生姜、真昆布をいれさらに混ぜてぬか床の完成となりました。早速、冷蔵庫用のコンパクト容器にぬか味噌を入れ、最初の、本来なら捨て漬け用野菜、私達のぬか床ははじめから美味しくいただけるので最初の味わい用野菜(とでもいいますか)を漬け込みました。マコモ茸もあったので皆様に一緒に漬け込んでいただきました。
その後、今後想定されるトラブルシューティングを行い、たくさんの質疑応答を行い、黒焼きデトックスカレーをいただいて教室を終えました。神保町のお米ダイニングに初めていらした方が多かったのでお店の食に対する考え方やメダカのがっこうの推進する【都会にいても時給自足】の考え方のはなしをさせていただきました。皆様またおいでくたさい!(報告:塩野入史子)
11月5日玄米飯水釜でおいしい玄米を炊く教室
本日のお教室はちょっとしたハプニングがありました。なんと玄米を炊く水の分量を間違えて少なくして炊いてしまったのです。講師の花井さんがお米ダイニングスタッフに水の量1800CCを1080CCと連絡をしてしまい、聞いたスタッフもまだ不馴れだったため間違いに気づかず指示通りに用意をしそれを炊いたからです。
途中、沸騰後少しすると蓋の回りに出てくる海苔状の液体が全然上がってこないので蓋の合わせかたがきちんとしていないせいと解説をしていましたが水が少ないのが原因でした。それでも炊き上がりは大変美味しい臭いがし、固かったですがよくよくかんで試食をしました。その後にこのように炊き上がりが固かったときにはという場合設定で問題解決篇にして、水を加えてさらに10分ぐらい弱火にして炊きさらに10分ほど蒸して改善をはかりました。蓄熱力のある土鍋はこのような改善は難しくなく、難なく
固さが改善され、その後少し固かったけれど美味しくいただけました。ここで基本の再確認です。〈水の量は玄米は重量の2倍、白米、分つき米は同量〉、まず、ここから出発して自分の好みの固さのための水の量を決めていってください。今回の残った玄米御飯はお粥にして米麹を加えて甘酒にしました。白米より濃厚な甘酒ができました。(報告:塩野入史子)
11月3日4日5日岩手県田老町・大槌町に元氣なお米を届けるツアー
メダカのがっこうでは、2011年の東北大震災直後から宮城県には交代で支援に出かけていましたが、津波の害の北部に当たる岩手県宮古市田老町と大槌町に会員つながりのご縁で、毎年メダカのがっこう米の新米をお届けするツアーを続けています。ここは700㎞離れており、皆がなかなか足を延ばせない地域です。今年ももてぎの東北支援の棚田で収穫したお米と、皆様から提供していただいたお米合わせて330kgを2kg袋に入れて、2つの町の保育園と児童所にお届けに行きました。
今年で4年目ですが、私たちを迎えてくれる方たちも、初めは仮設住宅だったのがそれぞれ家を建てたり、子どもたちと合流したりと生活が変化しています。保育園の建物も仮は土台がないので傷んできており、来年行くときにはしっかりした建物を建てて移るそうです。保育園の周りも復興一色、そこかしこに重機が働いていました。
さて、子どもたちは入れ替わりがあるので、私たちを覚えてくれている子どもたちは一部ですが、先生や親御さんたちは、メダカのがっこう米のファンになってくださっていて、田んぼ紙芝居やおむすび教室、木工細工のお土産を楽しみにしてくれていました。
メダカのがっこうからのメンバーは、中村陽子と、根本伸一と、大阪から原田宏さん、田老町出身の矢野良子さんの4名です。メダカのがっこうからはお米のプレゼント。木工細工の仲間からの作品をいつも届けてくれる原田さんは、今年は竹トンボを作ってきてくださり、子どもたちと一緒に遊びました。矢野さんは、チューリップの球根や在来種の大豆や小豆の種、小さなビーズのアクセサリーなどのお楽しみ袋の土産でした。
4歳以下の子どもたちは震災後に生まれた子どもたちですが、保育園に子どもを預けに来るおかあさんたちは、4人目、5人目をおんぶしながら、東京にはない明るさと勢いを感じました。この方たちに、元氣いっぱいのメダカのがっこう米をお届けすることに喜びを感じました。
美しい海と紅葉の山間の道を走りながら、日本の原風景に心を癒されましたが、大地の再生講座を学んだ者としては、街の復興の在り方もコンクリートで固めて大地の息の根を止めないようなものであってほしいと願ってしまいました。東京までの700㎞の車中からは、紅葉、夕日、十三夜のスーパームーンが見られました。(報告:中村陽子)
11/1タイコウさんの出汁とり教室 そばつゆ 中級編
「この教室に出たら不幸になるよ」講師の稲葉さんの不穏な言葉から出汁とり教室中級編は始まりました。
基礎編に参加した時に、おみやげにいただいた昆布と鰹節でとった出汁約200mlをあまりのおいしさに帰りの電車内で飲み干してしまった私にはその言葉の意味はうすうすわかっていました。「こんなおいしいものを知ってしまったらもう元には戻れない」。そういうことなのでしょう。
今回の中級編もまず前回のように水から真昆布を70℃くらいまで煮て、けずりたてのかごしま枕崎産の近海一本釣本枯節を投入。本物の材料さえあればあとのルールは‘昆布は水から、鰹節は沸騰してから’だけ。これが稲葉先生のシンプルな教えです。出汁の風味のバリエーションは煮詰める時間で変わるそうで、そばつゆの場合は雑味を出した方がそばと合うので、強めの火でもとの水の量の7〜8分目まで煮詰めました。ここで黄金色の出汁を味見。細胞にすっと染み込んでいくようなおいしさです。
このまま全部のみほしたい!という欲望をおさえて、この出汁に稲葉先生がつけ込んでくれたかえしを8:1の割合であわせると絶品のそばつゆのできあがりです。この時のかえしは9/15に醤油一斗(18l)と精製されていない砂糖を一貫目(3.75kg)を温めて合わせ、その後醤油の香りをとばすためにふたをせず寝かせたものでした。醤油の香りはそばの香りを損なわないようにとばしてしまうそうで、「すべてはそばのために」と気遣われた汁なのです。
稲葉先生おすすめの乾麺、薮伊豆そばをゆでこのそばつゆでいただきました。シンプルなのに味が深い。参加者全員があっという間に汁を飲み干してしまいました。職人の手を経た天然の素材が生み出す旨味をいただくこの幸福感!もう気軽に町のおそば屋さんでそばを楽しむことはできません。さよなら富○そば。稲葉先生の言った不幸と本物の素晴らしさを知る幸福とをおみやげにいただいた貴重なたまりとともに持ち帰ることとなったそばつゆ教室でした。(報告:大沢佳子)
10月29日 白州五風十雨農場にてシーズン初の醤油搾り
お醤油を作りを始めて6年、自給自足くらぶの醤油組も増え、今年は61樽のもろみを仕込みました。そしてやっと自前の搾り舟を作りました。今日は使い初めの日です。搾り舟と搾り袋、ジャッキ、水準器、塩ボーメ計、温度計、バケツ、タライ、柄杓、100kg量り、そして去年仕込んだもろみと今年3月に仕込んだもろみを車に乗せていざ白州町の五風十雨農場へ。手造り醤油の指導者、岩崎洋三先生にもお出まし願いました。
搾り舟試運転の日、高さ調整やさらなる工夫が必要になるかもしれないと思い、製作者の二戸さん(メダカのがっこう醤油仲間)に来てもらいました。足の取り付け、枠の設置、水平をとって組立、もろみを溶くために沸かした熱湯で舟を良く洗い、搾り開始。準備万端揃えたつもりでしたが、実際やってみると、ジャッキを当てるための鉄板や高さ調整の板、アク取りなど、用意していなかったものが結構あり、岩崎先生の道具を貸していただきました。
もろみの出来は上々、熱湯での溶き加減が搾り手の腕の見せ所。これを搾って出来上がりがボーメ16.5、プラスマイナス0.5を目指します。今日の出来は1本目が15.5.2本目が18.5と道いまだ遠し、というところでした。しかし、醤油の味はとても甘く深く醤油の旨味がたっぷりで、大満足。醤油は88度まで火入れし、もろみカスを出し、搾り袋を洗濯して干し、釜を洗い車にぎっしり詰め込んで帰りました。今年醤油造りに参加している皆さん、みんな楽しみにしていてくださいね。