7月25日 タイコウさんの出し取り教室
タイコウさんの出汁取り教室の大きな魅力は2つあります。1つ目は、素材を超える出汁は出ないと、最高の素材を使った出汁取りがいかに簡単かを素晴らしい味と共に教えてくれることです。基本ルールは「素材を超える味は出ない」「昆布は水から、かつおは湯から」のみです。なんのテクニックもいりません。只々昆布とかつおの旨みに魅せられて、美味しいものを知ってしまうとなかなか既成の物が食べられなくなるという<不幸な人生>が始まるのです。(笑)
2つ目は何と言っても講師をしてくださっているタイコウさんの主の稲葉さんのお人柄です。歯に衣を着せない物言いが江戸っ子気質そのもので、考え方が公平で、鰹の一本釣りがなくなってしまったら日本のすばらしい出汁取りの文化が消えてしまうと生産者のことを考えた商いを心がけ、消費者に本物を届けてくれています。鰹の包丁の入れ方ひとつで生産地や生産者がわかる程の目利きです。また、お教室ではそのほかいろいろな話題が飛び交いとても勉強になります。坊主頭で歯に衣を着せず、ユーモアたっぷりにいろいろなお話をしてくれます。<本物のわかる男>稲葉さんい会いに是非出汁取り教室においで下さいませ。(報告:塩野入史子)
5月30日 タイコウさんの出汁取り教室
本日の日本一の出汁取り教室は4名と参加者が少ない中の開催となってしまい、つくづく自分達の発信力の弱さを感じました。参加者の皆様全員が出汁に関して目から鱗、他の人にも伝えたいといってくれましたがまだまだ伝わり方がたりません。他の出汁取り教室に参加したという方が口々に美味しい、このような出汁の取り方教室は初めてといってくださっているのに参加者が少なすぎます。
貴重な時間をさいて鰹の一本釣りの大切さ、このままでは本物の鰹出汁が味わえなくなるとの危機感を持って教えてくださっているタイコウの稲葉さんに申し訳ありません。この場をおかりして、少しでも添加物のない生活をするためにも、出汁を取る習慣をみにつけてて欲しいので、一度出汁取り教室に一人でも多くの方に参加してください。ご一緒に鰹節を削りましよう。(報告:塩野入でした。)
4月18日 タイコウさんの出汁取り教室
毎度タイコウ稲いなばさんのお話しは有意義で、軽妙かつさわやかです。最高の出汁を体験したい方は一度は参加することを強くお薦め致します。稲葉さんの教えは、最高の素材を使って出汁を取れば、昆布は水から、鰹節はお湯からの法則のみで経済的で、すばらしい出汁がとれる。テクニックなどない。出汁は毎日とらずに二日に一回でよい。これのみです。稲葉さんもいい味の方です。(報告:塩野入史子)
参加者の感想をお伝えします。
◆今までに聞いていた出汁の取り方と違って驚きました。神経質に考えなくとも良いことだとわかりました。削り方のポイントがわかり、実際体験ができ大変勉強になりました。
3月21日 タイコウさんの出汁取り教室
同じカツオ節でも、1本釣りのカツオと巻網漁法で捕まえたカツオでは全くものが違います。巻網漁法で獲られたカツオは密集した桶の中でストレスいっぱいで死んでいくので、身の状態や新鮮さが全く違います。また魚の資源保護の視点から言っても、巻網漁法は一門打尽、小さいカツオもほかの魚もいらないものはみんな廃棄してしまい、海に帰されることはありません。これではカツオだけでなく海の資源が枯渇してしまうのも時間の問題です。
問題はそれだけではありません。そのカツオにカビをつけて鰹節にする技術を持った職人も後継者がなく、滅びようとしています。タイコウの稲葉社長は、1本釣りの漁師や、カビ付け職人が滅びてしまわないように、1本釣りのカツオで作った本枯れ節の価値を消費者に伝え、人と資源を守ろうと頑張っている方です。メダカのがっこうでずっと出し取り教室をしてくださっているのも、メダカのがっこうが、草も虫も人も元気に生きられる田んぼを作ってくれている農家が滅びないように、この田んぼのお米の価値を消費者に知らせ食べてもらうことをがんばっていることに共鳴してくださっているからです。
日本食が世界遺産になりましたが、評価の重要ポイントは、昆布と鰹節でとった出汁の旨味でしょう。その立役者が滅びてしまわないように、皆さん出し取り教室に本当に大事なことを学びに来ませんか?
参加者の感想をお伝えいたします。
・今までの出汁取りが何だったのかと思うほど目からウロコの2時間でした。インターネットや料理本の情報で頭でっかちになっていたのでシンプルに出汁取りをしていきたいと思いました。
・面白かったです。鰹節の削りは難しすぎです。いつもパックになっている出汁しか使ったことがなかったので。これからが楽しみです。
・鰹節、昆布ともおくが深くてとても勉強になりました。「素材がよければ何をしても良い。」「絶対はない」など洋々な学びがありました。まずは出汁を毎日ちゃんと取ります。
・素材を超える旨味はない。素材が良いものは出汁取りのテクニックは入らない。素材が良いものは経済的だ。講師の人柄にほれました!
11/1タイコウさんの出汁とり教室 そばつゆ 中級編
「この教室に出たら不幸になるよ」講師の稲葉さんの不穏な言葉から出汁とり教室中級編は始まりました。
基礎編に参加した時に、おみやげにいただいた昆布と鰹節でとった出汁約200mlをあまりのおいしさに帰りの電車内で飲み干してしまった私にはその言葉の意味はうすうすわかっていました。「こんなおいしいものを知ってしまったらもう元には戻れない」。そういうことなのでしょう。
今回の中級編もまず前回のように水から真昆布を70℃くらいまで煮て、けずりたてのかごしま枕崎産の近海一本釣本枯節を投入。本物の材料さえあればあとのルールは‘昆布は水から、鰹節は沸騰してから’だけ。これが稲葉先生のシンプルな教えです。出汁の風味のバリエーションは煮詰める時間で変わるそうで、そばつゆの場合は雑味を出した方がそばと合うので、強めの火でもとの水の量の7〜8分目まで煮詰めました。ここで黄金色の出汁を味見。細胞にすっと染み込んでいくようなおいしさです。
このまま全部のみほしたい!という欲望をおさえて、この出汁に稲葉先生がつけ込んでくれたかえしを8:1の割合であわせると絶品のそばつゆのできあがりです。この時のかえしは9/15に醤油一斗(18l)と精製されていない砂糖を一貫目(3.75kg)を温めて合わせ、その後醤油の香りをとばすためにふたをせず寝かせたものでした。醤油の香りはそばの香りを損なわないようにとばしてしまうそうで、「すべてはそばのために」と気遣われた汁なのです。
稲葉先生おすすめの乾麺、薮伊豆そばをゆでこのそばつゆでいただきました。シンプルなのに味が深い。参加者全員があっという間に汁を飲み干してしまいました。職人の手を経た天然の素材が生み出す旨味をいただくこの幸福感!もう気軽に町のおそば屋さんでそばを楽しむことはできません。さよなら富○そば。稲葉先生の言った不幸と本物の素晴らしさを知る幸福とをおみやげにいただいた貴重なたまりとともに持ち帰ることとなったそばつゆ教室でした。(報告:大沢佳子)
7月26日タイコウさんの出汁取り教室
本日のタイコウの稲葉さんが教えてくれたこと:
一本の素材を使えば昆布は水から、鰹節はお湯からで好きなように取ればいい。ただし素材を越える調理法はないから素材探しをすること。
鰹節は削りたてが最高!30分もたつと香りが変わってしまう。出汁は毎日取る必要はない。2日分を一回に取るようにすると良い。1日目は香り高い。2日目は香りは飛ぶが旨味が増す。
東京で美味しいのはまぐろだけ。美味しいものは地方にある。本物を真面目に作っている生産者はいるから醤油でもみりんでも自分に合ったものを探し大切にせよ。
削り節の削り器は出汁を取る習慣が身についてから買っても遅くない。
削り節1本で4種類の出汁が取れる。
参加者の感想:鰹節を削るのは難しい。しかし削りたては美味しい。本日の出汁は昆布も鰹節も大変美味しい。これからは出汁を取る生活をしたい。出汁取りはおもったより簡単。食材を選びも大事なことと改めておもった。美味しい出汁が取れればそれだけで料理が引き立つ。早速、削ります。
稲葉さんの歯に衣を着せぬトークは小気味よく、いつもながら楽しい教室でした。(報告:塩野入史子)