10月4日 水口農場の稲刈り体験と収穫祭
皆さん、広大な面積をすべて無農薬で栽培するという農家はほとんどいません。みな無農薬は数割で、あとは減農薬です。というのも本当に無農薬栽培はタイミングを外すと草にやられてしまい、広大な面積は無理だからです。その無理を通しているのが水口博さん。水口農場の親方です。水口さんいわく、ちょっとでも農薬を使った作物があると、コンバインも精米機も全ての機械を1回ごとにきれいに掃除して、お米が混ざらないようにしなければならず、それが面倒だからだということですが、本当に思い切りが良い人間なのです。
今年は草対策に成功し、先日の水害の害もなく、無事収穫を迎えられたことに感謝して、お米を食べてくれている会員に稲刈り体験や農園案内、お昼のご馳走、マコモタケや新米他、たくさんの御土産を用意して待っていてくれました。稲刈りと言っても、水口さんがコンバインで田んぼの回りを2周ほど刈り取り、そこから好きなだけ鎌を使って手刈り体験をし、今度は順番にコンバインに乗せてもらって稲刈りをするという、テーマパークに遊びに行ったような1日でした。
お昼は、とれたての無農薬の野菜と米で、お母さんの料理や、みみちゃんというマクロビ料理の名人が料理した贅沢なご馳走やスイーツ、黒焼き玄米茶やマコモ茶もおいしくいただきました。こんなにしていただいていいのかしらと思うほど、次から次へと、あれも持ってけ、これも持ってけ、とサービス精神にキリがない水口さんを制止してイベントを終了しました。皆さん水口さんのお米くらぶ会員が増えるように、ご協力よろしくお願いします!(報告:中村陽子)
6月28日椿農場田の草取り
4月29日と5月!3日に田植えをした慶応幼稚舎とメダカのがっこうの田んぼでは、その後1週間ごとに竹ぼうき除草や、今年から登場したダックホーという除草道具で草取りをしてきましたが、この日は少しまとまった参加者と草取りをしてきました。
メダカのがっこうの田んぼは、去年より少し分けつ数が少ないようですが、稲、田の草ともに元気でした。稲がリンを延びているのは嬉しいのですが、肌や眼に葉先刺さって痛い痛い。もう穂が出始めているので、私たちにできる草取りはこれでおしまいです。あとは椿さんにお任せします! (報告:大沢佳子)
6月6日~7日佐渡田の草取りツアー
佐渡には「トキの田んぼを守る会」という2001年からずっとメダカのがっこうと一緒に、農薬・化学肥料ゼロで田んぼの生態系を取り戻そうとしている農家がいます。2005年の交流会で、佐渡の農家の奥様が、「無農薬で一番のネックは草取りです。みんなで草取りに来てくれるといいのだけど」という言葉を受けて、2006年の6月から毎年田の草取りツアーに出かけています。今年も、米ネットワーク新潟というこだわりのお米屋さんのグループとメダカのがっこうの会員たちで伺いました。
子どもたちを中心に生きもの調査隊を結成、1日目はメダカのがっこうのお米くらぶの農家、佐々木治巳農場へ、2日目はトキめきプラザ近くにある生きものの宝庫、佐々木邦基農場の調査をしました。カエルはニホンアカガエルのオタマジャクシにずいぶん足が生えていましたが、モリアオガエルは卵塊のみ、アマガエルやトノサマガエルはまだ数が少なく、サドガエルには残念ながら会えませんでした。しかし、黒サンショウウオの幼生や、たくさんのトンボのヤゴや水生昆虫の幼生に会うことが出来ました。子どもたちは水を得た魚のように楽しそうでした。ヘビの手触りを初体験して興奮していました。
夜の交流会では、トキの田んぼを守る会の斎藤会長の地区の鬼太鼓を見せてくれました。また今回メダカのがっこうの古くからの知り合い、木谷正道さんがギター持ち込みで日本の歌やアメイジンググレースなど美しい歌を聞かせてくれました。茶摘みの歌の替え歌の「田の草取りの歌」も飛び入りでみんなに聞いていただきました。木谷さんはこの田の草取りツアーの意義に感じて、来年は仲間のバンドを連れて来てコンサートをやる約束をしてくれました。
翌朝は6時宿泊所のトキ交流会館前集合で、トキウォークに出かけました。箱庭のような景色の中、トキの朝の巣立ちにも出会いました。しかし実はトキ交流会館の前の森をねぐらにしているトキのほうが、間違いなくみられるのです。交流会館で集合していると、かなりの確率でトキが数羽で頭上を飛んでいきます。野生のトキが数百羽になる日が来るなんて、佐渡に通い始めた15年前には考えられませんでした。これもトキの田んぼを守る会の農家たちの初めの一歩があったからこそと、感慨ひとしおです。
佐渡田の草取りツアーも今年で10年目、無農薬で命を優先する農家のお米を食べる都会の私たちが、田の草のことや草取りの苦労を知って一緒に悩み、年1回でも手伝いに来られる仲間を増やしたいと願っています。メダカのがっこうのみなさん、田の草取りに一緒に行きましょうね。(報告:中村陽子)
5月3日 お米くらぶ会員の田植えin椿農場
椿さんのお米くらぶ会員はたくさんいますが、その中で田植えや稲刈りを体験したい方たちがやる田んぼがあります。今年もたくさんの子どもたちがやってきました。田んぼに嵌っている大人たちもいます。ジェット機のパイロット、IT産業の戦士たち、それから毎日パソコンに向かっている方たちも、田んぼに入って電磁波をアースして体を緩めにやってきます。
とはいえ、田植えは草取りの時のことも考えて、まっすぐに整然と、そして苗の根がすぐ活着するように、みんなを気を合わせて行動しなければなりません。田植えひものビーズをたよりに2本から多くても3本の苗の根に指を添えながら、浅すぎず深すぎず植えていきます。椿さんの名人芸はまねできないので、何しろ丁寧に植えていくしかありません。
田植えが始まりしばらくすると、子どもたちは最後まで田植えをがんばる組と、泥んこになって生きものを追いかける組とに分かれてきます。田んぼの中にはウジャウジャとミジンコが泳ぎ回り、カエルがこちらを見ていたり、タニシが歩いていたり、水路にはメダカも泳いでいました。泥んこ怪獣たちは最後は裸になって洗ってもらいます。
田植え後は椿さんのお母さんが作ってくださった美味しいお昼ご飯を食べながら、椿さん=稲の博士の田んぼ談義を伺いました。田植えは1日だけど、草取りはこれからずっと続きます。毎週皆さん自主的に来て、竹ぼうき除草をしてくださるようお願いして、解散しました。(報告:中村陽子)
9月28日栃木県大田原 水口農場の稲刈り
今日は、水口さんのお米くらぶ会員が集合しての稲刈りイベント。1年間の我が家のおいしいお米を作ってくれている水口さんとの楽しい交流の会です。
大規模に無農薬・無化学肥料でお米を作っている水口さんのところの稲刈りは、いつもお楽しみ体験がいっぱい。今日も手刈りを体験した後、大きなコンバインに乗せてもらって高いところから稲穂の波が大きな口に飲み込まれるのを見ました。
それから、紫蘇の実をこそぎ取り、畑のインシュリンと呼ばれているキクイモの葉を摘み、ヤーコンの葉も積み、栗を拾い、お腹がぺこぺこになったところで、お母さんとミミちゃん手作りのおいしいお昼をいただきました。
今日はお米くらぶ会員と水口農場の感謝祭。新米と間引き大根をお土産にいただいて、帰路につきました。
水口さんこれからも生きものがいっぱいの田んぼでおいしいお米を作ってください。草取りの腕を上げて来年も手伝いに来ますね。(報告:中村陽子)
9月6日椿農場のお米くらぶ会員の稲刈り
5月3日に田植えをし、毎週毎週竹ぼうき除草や、田ころがし機を押し、それが効かなくなってからは手除草で草取りをがんばった私たちの田んぼの稲刈りです。東京から東関東自動車道を走っている途中に雨にあったので、とても心配しましたが、田んぼについてみると薄曇りの稲刈り日和でした。
田んぼに入ると、驚くことなかれ、ヒエが1本もなく、大きな草は全くなく、稲株は分けつし、太くて短くて丈夫な稲に育っていました。椿さん曰く「今年はみんなが草取りに来てくれたので、自分も8月22日まで草取りにがんばり、その上天候にも恵まれ、この15年間で一番良くできました。もちろん農薬や化学肥料を使えば12俵(1俵は60kg)は軽く収穫できるのですが、環境に配慮したり、食味を追及するために、無農薬を目指してからは、1反(1000㎡)当たり7俵を目指してきましたが、今年やっと実現できました。」と満面の笑みを浮かべてお話してくださり、私たちもとてもうれしくなりました。
蛙やイナゴが気になる稲束リレー
しかしこの日の稲は、刈り旬(稲刈りの適期はたった1週間だそうです)を過ぎているそうで、椿さん曰く、稲の刈り旬は18〜19歳であるのに、この日の稲は35歳くらいになっているそうです。この米は、新米ならおいしく食べられるが、来年の6月を過ぎたら不味くなる。その頃でもおいしく食べられるのが刈り旬に稲刈りしたお米で、それをちゃんと区別して、それ相応の時期に私たちに送ってくれているそうです。本当に椿さんにお米のことをまかせているお米くらぶ会員は安心で幸せだと思いました。
無事終了でパチリ
本当においしいお米を食べたければ、椿さんに田植えや稲刈りの時期はすべて任せて、時機を逃さずに作業してもらえばいいのですが、私たちの田んぼ体験のために、適期を逃してしまうことを、申し訳なく思いました。でも子どもたちに、楽しい田んぼ体験をしてほしいので、これは許していただきたいと思います。
椿さんを本当に助けたいと思ったら、田の草取りに行くのがいいのです。来年はもっと大勢で草取りに行きましょうね。(報告:中村陽子)
7月15日〜16日 水口農場 田の草取り終盤
先週に引き続きの水口農場での援農にいってきました。農場について、早速田んぼへ。水口さん達はすでに作業中でした。今週こそは、ヒエを駆逐してすっきりとした田んぼにして帰りたい。そう思いながら、先週よりも更に背の高くなった稲へ頭を突っ込み、除草作業開始。やはりまだまだ、稲に纏わりつくよう大量のヒエが生えていました。下の写真の中央と右はbefore afterです。
お昼休みを挟んで、すっかり夏の日差しになった太陽の下、懸命に除草。途中、木陰で頂いた麦茶の美味しさは、早くも今夏最高の麦茶とも思える程美味しく感じました。ここ数日は夕方・早朝はブユ・ヌカカが大量に出て作業にならんとのことで、17時前には1日目の作業終了。まだちらほらと草は見えるものの、なんとか、この田は除草終了といってもいい状態になりました。
温泉で汗を流した後は、農場で栽培された数々の野菜で作って頂いた晩御飯。今回のメインはこちらも田で取れたドジョウの唐揚げとなりました。ドジョウの唐揚げとビール・濁酒を頂き、酔いと心地よい疲れで自分は20時過ぎには就寝となってしまいました。
翌日の作業は8時過ぎから。今日の田んぼは昨日までの田に比べればかなり小さい。これならば完璧に除草を終え、すっきり帰られるのでは…。なんてのは、非常に甘い考え。結局は草と悔しい気持ちを残してしまいました。
帰りには茂木によって自然農法をおこなっている國井さんの田んぼに、水口さん提案の草マルチを行い、東京へと帰ってきました。各農家さんの田んぼに加え、この自然農法による田んぼでは今年は、どんなお米がどのくらい収穫できるのか、収穫の季節に楽しみを一つ増やして、東京への帰路につきました。(報告:市村直基)
7月7日8日水口農場草取り(炎天下の田んぼでヒエとの戦い)
今年の水口田は、初期の機械除草に成功、草のないきれいな田んぼが広がっていた。しかし、それは表面から見た田んぼであって、中に入ってみると、特に稲とそっくりのヒエが結構生えている。ヒエは小さいうちは手ですぐ抜けるが、大きく育つと稲と同じくらいしっかり根を張り、なかなか抜き取ることができない。しかも稲の周りに張り付いて見分けがつきにくいこともあり、やっかいものだ。「小さいいまのうちにできるだけ取っておきたい」という水口さんの要望に応えて、2回目の援農出動となった。
水口農場オーナーの永井良子さん他4名の計5名がメダカ車で、別途茂木町から入った國井孝昭さんと今回は6名の援農隊。到着早々は、軽く足慣らし?で、屋敷前の田んぼへ。ここは田植えイベントで参加者の親子連れたちが植えた田んぼ。田植え後は苗の畝が曲がっていたり、大丈夫かな〜と不安であったが、どうしてどうして立派な苗が育っていました。「いい田んぼになりましたね」と感心しながら畝間を歩いていくと、途中からコナギ、クログアイ、そして一番問題のヒエが見えてくる。手除草しては草の束を埋め、またとっては埋めていく。軽い足慣らしにしては、結構な重労働?1時間程度で上がって昼食の時間。午後は、めざすヒエの田んぼが待っている。
昼食の後、エネルギーを蓄えるために午後2時まで一休み、思い思いにお昼寝タイム。この間、数日前に家の前の田んぼで撮ったという、卵を守っているタガメのオスの写真を水口さんが見せてくれた。無農薬栽培の田んぼだからこそ、こうした希少生物も繁殖できる環境ができる、そんな環境を守って稲を育てる農家をやはり応援しなければ、という思いが改めて湧いてくるのであった。
「さあ、2時になったぞ〜、出かけるぞ〜」の掛け声で一斉に車でしゅっぱあ〜つ。縦100メートルほどの田んぼは、さほど大きいとは思わなかった。前回入った130メートルの田んぼが反対側にあっただけに、「楽勝!」という声が出たほどだ。十数名が横一列に並んで田んぼに入る草取り隊は壮観だ。草もコナギが散見する程度で比較的足取りは軽く?進んでいく。
「機械除草の効果がありますね。」と話しかけると、水口さんは「いやいやこれからですよ。入り口はあまりないけど、真ん中辺がね〜」と言葉を濁す。やがて水口さんの言う真ん中辺に差しかかると、、、、。「あっ、ヒエだ。ここにも、ほらこっちにも、稲にまとわりついてる。あるある、稲と稲の間を埋め尽くすように、ヒエの密集地帯だ!」かくして1歩進むごとに両手いっぱいのヒエの束、取っては土に埋めるが、1歩ごとに埋めていくので遅々として前に進まない。
「腰を伸ばしながらやってくださ〜い」という水口さんの声に、あちこちで立ち上がっては腰を伸ばす。かがんではヒエを取り、土に埋める。この作業を繰り返すうちに、5時の時報を知らせるメロディが聞こえてきた。「さあ、今日はこれまで、上がりましょう」の掛け声を待つまでもなく、一斉にあぜ道の方へ歩いて、地上の人となってほっと一息だ。残りは明日作業にすることにして、引き上げた。
温泉で汗を流した後、夜はカツオ尽くしの大晩餐会?築地市場で仕入れた5kg超のカツオ1本(写真参照)を、刺身とワラであぶったたたきに、血合いの部位はしょうが、にんにく、大葉を刻んでたたき、味噌をまぜあわせてナメロウに。あらは味噌仕立ての潮汁。たたきはしょうゆでなく塩を振りかける塩たたきだ。これに水口さんご手製のどぶろくが振る舞われ、大いに盛り上がった晩餐会であった。
2日目は、朝飯前の除草作業を敷地前の田んぼで終え、再び昨日取り残したヒエの田んぼへ。「真ん中辺にヒエが集中してるからよろしく」という真ん中は、本当に密集そのもの。稲の畝と畝の間にもう1本のヒエの畝ができて、それが延々と続いている。稲株と稲株の間にもヒエがあり、つまりヒエだらけの中に、それでも稲はガンと自己主張するように根を張っている。1回腰をかがめて両手でヒエを抜くともう両手は束ねきれないほどいっぱいになる。両手いっぱいの束なのでとても埋めきれない。仕方ないから、真ん中辺からタオルを絞るように絞って、根の部分と葉先の部分に分け、埋めないで水の上に置いていく。1歩進むごとにこの作業の繰り返し。ヒエの密集地帯からの脱出は絶望的だ。そんな時、救いの声が聞こえてきた。「一休みしましょう。スイカを持ってきているので、上がって食べましょう」ー水口さんの大きな声が天から響いてきたように思えた。
切ったスイカにそれぞれかぶりつく。適度な塩味がついてうまい!水分補給にはもってこいだ。梅雨の休みで太陽が容赦なく降り注ぎ、汗もかいて脱水状態の身体には、何物にも代えられない贈り物だ。しばしの休息の後、生き返った体で、「よ〜し、もう一働きやろう!」と勇んで再びヒエの密集地帯へ。取っては千切り、取っては千切る作業が炎天下の田んぼで1時間も続くと、もうへとへと。「さあ、お昼だから上がりましょう」と水口さんの声にほっと救われる気持ちと、いや、まだ取りきれてないという未練が交錯して作業は続けるが、体は次第に畔の方へ向かっているのだ。「この田んぼをやりきるには、あと半日は必要だね」の観測に、みな納得の表情で車に乗り込んだ。
シャワーを浴びてお昼ご飯。今回は冷汁にソーメンという真夏の献立。火照った体には最高の食事だ。あの過酷な草取りは、援農の私どもはたま〜にの作業、毎日の水口一家はいくら慣れているとはいえ、へとへとのはずだ。
「この草取り作業はいつまでやりますか」の問いに、「穂が出る前、田んぼに入れるうちは、あきらめるまでやりますよ」「じゃあ、まだまだですね。では、もう1回援農隊で来ますか」「本当!そりゃ助かるね」と、途端に水口さんの顔が明るくなった。というわけで、来週、3回目の援農隊出動を約束して帰途の車に乗り込んだ。(報告:根本伸一)
7月6日草摘みからする夏の野草料理教室in 水口農場
春は栃木県茂木町の仲澤農場で草摘みをしましたが、夏は場所を大田原の水口農場に移して行いました。春の野草、ふきのとう、つくし、ノカンゾウはすでにフキ、スギナ、花が咲くところまで成長し、その他の春の野草、セリ、タンポポ、ハコベ、などはアクが強くて食べられません。夏は夏に出てきた野草を食べます。
前日から水口農場に入り、早朝からどんな草が生えているか下見をしました。夏の野草として、イノコヅチ、ヒューナ、イヌビユ、シロザ、ノカンゾウのつぼみ、ツユクサ、タデなどが採れました。また草刈りを一度したところは、春の草である、ウシハコベやヨメナなどもやわらかくアクの少ない状態で生えていました。早朝から参加者が到着するまでに、これらの草を採集し、仕分けし、お湯を沸かして準備をしました。
午前10時、続々と参加者が集まってきました。皆で農場を1周して草摘みをし、最後にナス畑で思う存分お土産を採っていただきました。
今日は、夏の野草の紹介と、3段階のアク抜きの方法を伝えるだけでなく、いつもは陰性で体を冷やすと言われている夏野菜の上手な食べ方をやります。
メニューは、1、ノカンゾウのつぼみのシンプル炒め 2、夏草(イノコヅチ、ヒューナ、イヌビユ、ウシハコベ)のしぐれ味噌 3、ツユクサの磯辺和え 4、夏草(クワ、イノコヅチ、ツユクサ)の白和え(ごま味噌豆腐) 5、冷汁そうめん(キュウリやネギ、大葉、生姜など薬味たくさん) 6、トマトの炊き込みご飯、7、ナスの酒粕味噌炒め、8、疲労回復ドリンク(甘酒と梅酢の夏に最適の飲み物) 9、黒焼き玄米コーヒー(陰性を中和するため)という9種です。このほかに水口農場のお母さんが、サラダやおむすびを作って出してくれました。
野草をなぜ食べるのか、それは野菜がF1種になってしまった今、時々、自ら種を落としいのちをつないでいる野草の生命力をいただくことは大切です。私たちは栄養素を食べているのではなくて、生命力をいただいているのですから。そして日頃は、お米中心味噌汁と少々の野菜や海草で作ったおかずと、梅干し、たくあんがあれば十分健康に生きていけます。そして、農薬、化学肥料、保存料や合成甘味料や発色剤などの添加物(化学物質)を体に入れないようにすること、体液の原料として本当に良い塩と良い塩で作った味噌や醤油や梅干しやたくあんなどの塩気を摂ることが何より大切です。肉や魚や卵やアレルギーの原因になるといわれているものでも適量であれば、本当は化学物質を一切使わない本物の良いものなら体に悪影響は及ぼさないのです。化学物質は、ビニールのごみがなかなか土に還れないように、私たちの体の中で処理できないのです。良いものを摂ることより、悪いものを摂らないことのほうがもっと大切、気を付けましょう。(報告:中村陽子)
6月23日、24日 栃木県大田原の水口農場の草取りツアー
昨年は乗用の機械除草機が故障、初期除草に失敗して、草だらけの田んぼになった苦い経験の水口さん。今年は昨年の二の舞はご免とバッチリの除。特に三輪乗用車の前後に除草器具を取り付け、一度回れば二度除草ができる高効率化で、見違えるような草の見えない田んぼに仕上がっていた。
「素晴らしい田んぼになったね。これじゃ援農はいらないのでは?」と問いかけると、「いやいや、それでも取りきれないクログアイの田んぼがあるよ。ヒエの田んぼもあるし、やっぱり援農隊は心強い味方だね」と、水口さん。
実際、離れたところにある田んぼは、クログアイが結構生えて、稲の生育を邪魔しているようだった。10人ほど横1列に並んでいざ手除草開始。一人3〜4条ほどの草を取りながら歩く。中ほどにはクログアイの密集地があり、一か所で両手に取った草がいっぱいに。束ねて泥土の中に埋める。取っては埋める、取っては埋める、そんな作業をしながら進むのだが、一歩一歩が遅々として、遠い向こうの畔までなかなか到達しない。1時間半超でやっとたどり着く。右の写真は草取りの最中に良く出会うトンボの羽化光景。
こうして田んぼの半分ほどで本日の作業終了!「いや〜、やっぱり大勢だとはかがいく。これを1人、2人だと1週間はかかるからね。助かるよ。」と、水口さんのニコニコ顔を見ると、腰の疲れも吹っ飛んでいく。
近くの温泉で汗を流した後、水口さん手製のどぶろくがことのほかのどを潤してくれる。畑で取れたての新鮮野菜に串刺しのアユ、岩魚に、昼の疲れはどこへやら、、、、楽しい夕食は続く。
翌朝は、前日のクログアイの残りを片付け、ヒエの田んぼへ。稲が育っており、その中でヒエはまだ幼く、簡単に抜けるので草取り作業がとてもやりやすい。これがあと2〜3週間もすると、稲を追い越すほどにヒエが伸びる。そうなると稲そっくりで見分けが難しく、根もしっかり張るので取りづらくなる。「援農は早い時期に来てもらえたらうれしい」という水口さんの気持ちがよくわかった田んぼであった。(報告:根本伸一)