2014年10月9日
10月8日 郡山中村農場の生きもの調査
秋晴れの空にぽっかりと白い雲が浮かんでいる穏やかな一日、郡山の中村農場に秋の田んぼの生きもの調査に行ってきました。中村さんちの大きな民家に到着すると、今や稲刈りの真っ最中、刈り取ったモミをせっせと乾燥機に運んでいました。それでも「これが済んだら生きもの調査に行くから先にやっていて」とやる気満々のご様子。うれしいですが、こんな忙しい日に来てしまったことを申し訳なく思いました。
メダカのがっこうの田んぼに着くと、ここはまだ稲刈り前で、バッタ類やクモ類、トンボ類やその他の昆虫の調査に最適な状態でした。ビオトープにはドジョウやヤゴ、水アブの幼虫、カワニナのほかに、この12年間で初めてのツチガエルに会いました。足の生えたオタマジャクシもこのツチガエルかもしれません。ツチガエルは箱根の山を越えた伊豆以西の温かい地方にいることが多いのですが、これも温暖化の影響でしょうか。
一つ残念なことは、今までいなかったアメリカザリガニがいたことです。中村さん曰く、子どもが入れたらしいとのこと。この行為が生態系を崩すことを広くみんなに知ってもらわなければなりません。
300メートルの畔周りには、秋なのに55種類の植物が生えていました。ヨメナやアザミが静かに咲いていました。一つ注意が必要なのは、特定外来生物のオオハンゴンソウがかなり広がっていることです。ヒメヒマワリの花に似ていて黄色い花がかわいいので刈り残してしまいがちなのです。
最後にビオトープが草に覆われて水面がほとんど見えなくなっていたので、草を引き上げて水面を広げる作業をしました。(報告:中村陽子)