6月29日梅農家に教わった本物の梅干しづくり(最終回)
今年は和歌山の無農薬の梅農家に教えてもらった重石をかけない梅干しづくりを試してみました。6月初めに塩漬けにした梅は押されず変形せずふっくらと丸い形で、しかも透明なきれいな梅酢の中に浸かっています。梅のエキスが残ったおいしい梅干しができる予感がして楽しみです。梅も最後になり完熟度が増し、むせるような甘い香りに包まれながらの作業でした。今年は天候に恵まれ一部で騒がれていた梅の病気も出ず、黒い斑点も少ないきれいな梅がいただけて梅干しづくりにとって良い年でした。
さて、梅と同じくらい大切な塩のお話をします。
メダカのがっこうでは、味噌、醤油、梅干し、たくあんなどに使う塩は、日本の海水の濃度を太陽と風で濃縮し、最後に釜で炊き上げた塩を使っています。この塩をなぜ使うかと言えば、それはこの塩が人間の体液を作るのに最も良い材料だからです。人間は太古の昔、海で生まれた生物が塩分濃度0.88%の時にその海水を体に取り込んで陸に上がってきた生きものの末裔です。ですから人間の体液、血液、細胞液はいまだにこの0.88%の塩分濃度です。これを内なる海と呼んでいます。内なる海(体液や血液)が良いミネラルバランスなら人間はかなりの悪い状況からも立ち直ることができます。その内なる海の原料が良い塩なので、これに適した塩を選ぶことは、どんなサプリメントを選ぶよりも大切なのです。私たちが使っている伊豆大島の阪本さんの塩は、塩化ナトリウムが91%であり、残りの9%のミネラルバランスもとても良い塩で、体に良いのでとてもおいしく感じます。
梅干しを干して残った梅酢は、梅のエキスとこの塩水でできているので、ものすごく役に立つものです。料理器具やまな板の消毒に、手水に、炒めものや煮物に使えば味が引き締まり、リンゴや山芋をすりおろす時におろし金の面に数滴垂らせば酸化を防ぎます。甘酒にこの梅酢を少し入れ氷と水を入れミキサーで撹拌知ればたちまちクエン酸たっぷりの疲労回復ドリンクの出来上がりです。甘酒は夏バテ防止の飲み物ですから夏には最高のドリンクです。
塩を選んだり、摂取するときは、自分の体液の原料になることを意識してみてください。(報告:中村陽子)